(認知症を支える家族の会)
「介護医療院」は2023年末に廃止となる介護療養病床に代わる受け皿になります。これは介護保険が利用できる入所施設です。「介護医療院」は要介護者向け「介護療養病床」や長期療養者向けの「医療療養病床」などからの転換が主で、新設は今のところありません。利用する方の要介護度も高く、談話室の設置やプライバシーに配慮し、ベッドの間は家具で仕切るなど生活の質に配慮されています。
「介護医療院」は医療機関から福祉施設への移行が難しかったことから、移行期間が6年間延長する方針が厚生労働省から出されました。
医師が常駐するため、酸素吸入やカテーテルが必要な方、経鼻経管栄養・胃ろうの方、点滴・インスリンが必要な方、脳梗塞で倒れ嚥下障害のある方、パーキンソン病・A?S病(筋委縮性側索硬化症)などで、医療ケアが必要で、特別養護老人ホームでは受け入れが難しい方に対応します。また退院時期が迫っているのに入院先が見つけられない時も利用できると思います。
神奈川県のホームページ(平成30年4月現在)によると、鎌倉に近い所では、藤沢市白幡の「湘南長寿園病院」と茅ケ崎芹沢の「特定医療法人社団湘南剣友会長岡病院」の2か所が載っています。
これで、公的介護保険で入所可能な施設は、「介護医療院」のほか、重度の要介護者が生活する「特別養護老人ホーム(特養)」・リハビリで在宅復帰を目指す「介護老人保健施設(老健)」・地域密着型(市町村別)の「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」の4種類が出そろったことになります。
医療機関である病院から介護医療院に衣替えすると、医療保険から介護保険へ移るために市町村の財政負担が膨らみ、住民が支払う介護保険料の上昇を招きかねない課題が指摘されていましたが、その課題には、エリアを広げて解決する方向が示されています。
有料老人ホームでは医療依存度の高い方も受け入れるところがあります。民間施設ですので、介護保険施設のように、法令で一律に居住費が定められているわけではありません。
建物・立地・居室のグレードや広さ、24時間看護師常駐などの医療体制サービスの内容により、ホームによって料金は異なります。介護保険負担額と自己負担額、医療費負担があります。入居金0〜数千万、月額15万〜35万円と相場に幅があります。病気になった時はどうするか、終の住処をどこにするか?が大きな問題になりますね。
有料ホームは高すぎますし、老健・特養にも入れないとすると、病気のリスクと長生きするリスクに対応する資金が必要となります。打ち出の小槌が欲しいと思いました。
家族が別々に暮らす時代です。子供たちもそれぞれの場所で生活を組み立てていますから、ホームや介護付きケアハウスで暮らす選択もあると思います。人の生き方、価値観が多様化し、選択肢が広がっても、老後は避けて通ることはできませんし、費用負担がかさむことが気になります。生活の見通しがつけられる、お金の話を聞きたいものですね。
9月2日(日)福祉まつりが開催され、今年もりんどうの会は、会場である福祉センター2階でバザーに参加しました。同階では多数の福祉施設や団体が出店し、会場内には日用雑貨品、衣料品、お菓子、手芸品など色とりどりの品物が並べられました。
10時の開場時間には雨も上がり、例年と変わらず来場者で混雑し始めました。りんどうの会には常連さんがいるようで「好みのデザインがたくさんあるので、今年も最初に来たのよ」と言って衣類やスカーフを何枚も手にしてくださいました。
私たちスタッフ10名はお客さんの希望を聞いて品物を探したり、鏡を持って試着のお手伝いなどもしました。人気はタオル類、すぐに売り切れました。時には人だかりで品物を見ることができず、数回にわたって来る方もいました。小学生の女の子にはピンクの水筒が目に留まり、お母さんに買ってもらい大満足の笑顔でした。
昼食は役員さんが準備してくださり、交代でいただきました。その後会場内を一巡りしましたが、屋外の模擬店コーナーでは売り切れもあり、盛況ぶりがうかがえました。14時に閉店時間となり片づけ作業を開始、15時には解散となりました。
熱気ある会場での売り子は少々疲れましたが、お客さんとの会話もはずみとても楽しい一日となりました。
スタッフの皆様お疲れ様でした。会員の皆様、たくさんの献品をありがとうございました。
★バザーこぼれ話★
タオル類は人気の品物ですが、今年はうな重の重箱、松花堂弁当用の食器などをいただきました。お重は葉書入れに使うと買っていらした方もいました。
10月6日(土)
午後1時〜4時
福祉センター2階 相談室
会員以外の方の相談も受け付けています。
一人で悩まずお電話ください。
介護経験者がお待ちしております。
プライバシーは十分留意いたします。
福祉センター2階 相談室へお越しくださっても結構です。
9月4日大型台風の接近が報じられていましたが、12名の方にお集まりいただきました。
今回は、介護されている方の悩みや思いを伺い、会員それぞれの体験を語り合いました。また施設への入所、ショートステイの利用も話題になりました。介護に当たられる方ご自身が、病気を持っておられたり、高齢である場合は、逼迫した問題でしょう。
介護者に何かあった場合どうすればよいか、あらかじめ考えておくのは、大切なことと思います。鎌倉市の特別養護老人ホームには、緊急入所に対応してくれる所が有りますので、ケアマネジャーに相談してください。
施設を選択する際には、まず見学に行きましょう。その施設が利用される方に合っているか、通う際の交通の便はどうかも考慮する必要があります。費用に関しては遠慮なく質問してください。特別養護老人ホームの場合、同時に複数の施設に申し込むことが可能です。また、入居可の通知があった場合、まだご自宅で介護できると思われたら、順送りにしてもらうこともできます。転ばぬ先の杖と考え、早めに準備しておかれるとよいでしょう。ショートステイの場合、ご本人から拒否があっても一回で諦めてしまわず、利用される方の気にいられる施設を根気よく探しましょう。
X年前、私は訪問看護師として「かまくらりんどうの会」に初めて参加しました。それは、アルツハイマー型認知症のAさんの排泄ケアに悩んでいた時でした。
私は数年の専業主婦を終え、職場復帰したばかり。学生時代に、がんの家族と本人のつどいに参加したことを思い出し、本人や家族に最も役に立つ情報は、家族会や本人のつどいだという意識があり、福祉センターのつどいに参加しました。
皆さんは熱心に聴いてくださり、生活に根差した助言をしてくださいました。
「かまくらりんどうの会」は『認知症を支える家族の会』です。しかし私が学ばせていただいたように、家族のみならず、専門職の、そして認知症の方を支える全ての方にとっての会ではないでしょうか。
認知症の人を介護する家族は、介護の過程において、一定の心理的ステップをたどると言われています。人によってたどる順序や内容は多少異なるものの多くの家族介護者が類似の道筋をたどると言われています。
その心理的ステップとは「とまどい・否定」の時期、「混乱・怒り・拒絶・抑うつ」の時期、「あきらめ・割り切り・適応」の時期、「理解・受容」の時期の四つとされています。
その各時期を通じて支えとなるのが家族の会です。その間、もちろん専門職などの支えも必要です。しかし、共感と生活に根差した情報を得る場として、また「理解・受容」の時期に達した方が、新たな介護者を支える立場になる場として、「かまくらりんどうの会」は大きな役割を果たしていると考えます。
私は現在、地域包括支援センターに勤務しています。ほぼ毎日認知症に関する相談があります。
認知症と診断された方、ひとり歩きにより行方不明になり対策を考えたい方、消費者被害にあった方、ゴミ出しが約束通りに出来ない方、などなど認知症に関する相談は多様です。
相談内容は多様でも、共通していることがあります。それは、認知症はサポートが必要な状態であるため、その方の周りの人々が、いかにその方をサポート出来るかが大切であるということです。
「かまくらりんどうの会」の中心に、まさに認知症の方のサポートをしてきた経験豊かな方々がいます。そしてつどいのみならず、会報も知恵と情報が散りばめられています。
今日も新しい相談者に、チラシとつどいのご案内をお渡しします。認知症のご本人と家族の方々の混乱した状況を解きほぐせるよう、心理的ステップを着実に歩めるよう、これからも「かまくらりんどうの会」とそこに関わる人々に支えていただきます。
認知症のサポート体制は、目覚ましく整理されつつあります。その中でも家族の会は今後もご本人と家族にとって、大切で在り続けることは確かです。どうかこれからも「かまくらりんどうの会」の活動が淡々と息長く、そして熱く続いていくことを、心より応援しています。
◆参考文献 福島喜代子編著 結城千晶著「事例で学ぶ認知症の人の家族支援〜認知行動療法を用いた家族プログラムの展開」 2017 中央法規
〇いま知っておきたい福祉機器
・・使ってみたらとても便利。利用者の方、介護する方、それぞれが 心地よく使いやすい介護グッズ(福祉機器)を紹介する展示会です。身体の移動や床ずれの予防など、様々な介護に適した介護機器や用品などもご紹介します。
〇体験してわかる福祉機器
・・聞いたことはあるけれど、また、見たこともあるけれど使ってみたらどうなのか??操作のしやすさも素材の感触も実際に体験すれば、よくわかります。
*介護機器、介護グッズへの疑問、質問は、協力事業者の方々が会場に常駐していますので、なんでもお尋ねになることができます。
日程 平成30年11月3日(土・祝)4日(日)
午前10時〜午後4時
会場 鎌倉市福祉センター2階 入場 無料
◎お知らせとお願い
・手作りの介護グッズ、使ってよかったと思われる介護用品をお寄せください。30周年記念事業 福祉機器展(11月3日、4日)に展示させて頂きたいと思います。お作りになった動機や使われた時の感想なども併せてお知らせいただけますでしょうか。
・30周年記念事業 福祉機器展のビラを今月号会報をお送りする際、同封しております。皆様のお越しをお待ちしております。(役員一同)
異常気象や災害などいろいろあった夏もやっと終わり、雲ひとつなく晴れ上がり心地よい季節となりました。皆様お変わりなくお過ごしでいらっしゃいましたか?来月はこの会の30年周年記念事業があります。
ぜひお出かけください。秋冷日増しの候、くれぐれもお体をお大事に。a.y
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☆会報へのご意見、ご要望は下記の発行者、編集担当までお知らせ下さい。
発行者:かまくらりんどうの会 代 表:渡邊武二 TEL45-6307
編集・印刷:菅井 TEL 46-5369 山際 TEL 24-8765
曜日 | 内 容 | 福祉センター | 時 間 | |
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10月2日 | 火曜日 | 認知症介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
10月5日 | 毎週金曜日 | コーヒーポット | 稲村ガ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
10月6日 | 土曜日 | りんどう電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
10月12日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
10月18日 | 木曜日 | 10月交流会はありません | ||
10月26日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:00〜12:00 |
曜日 | 内 容 | 福祉セン ター | 時 間 | |
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11月2日 | 毎週金曜日 | コーヒーポット | 稲村ガ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
11月3日 | 土曜日 | りんどう電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
11月3日・4日 | 土・日曜日 | 30周年記念事業福祉機器展示会 | 第1・2会議室 | 10:00〜16:00 |
11月6日 | 火曜日 | 認知症介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
11月9日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
11月15日 | 木曜日 | 交流会 | 団体活動室 | 13:30〜15:30 |
11月23日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:00〜12:00 |