(認知症を支える家族の会)
4月から「かまくらりんどうの会 電話相談」に参加しました坂井レイ子です。
よろしくお願いします。
今まで居宅介護支援事業所でケアマネの仕事をしていました。
その前は特養ホームやデイサービスの看護師でした。
「かまくらりんどうの会」は平成元年発会で、私も参加していました。
当時は介護保険もなく、どんな状況の方でも週1回のデイサービスが利用できるだけで、家族がお世話する時代でした。
介護保険が始まって、シャドーワークと言われる介護の部分に光が当たったと思ってケアマネになったのですが、現状はどうでしょう?
<保育園落ちた>のブログが評判になっています。介護現場も同じです。人のお世話をする仕事がキッチリ評価されなければ・・・と思います。
国は介護保険制度の持続可能性を確保するとして定期的な見直しが行われ、あいまいな部分を明確にする前に、新しい情報が入ってくる状況でどんどん変化しています。
介護保険では、保険者(市)に保険料を支払うことで、介護が必要になったら必要なサービスを受けることができます。基本的には、年金保険・医療保険・介護保険のシステムは一緒です。
認知症の人を中心に据えると、介護保険法は障害者総合支援法・生活保護法・医療保険各法とも隣接していますが、適応範囲が複雑なうえに重なる部分については介護保険法が優先されます。
また、最近よく耳にするのが、「地域包括ケアシステム」の考え方です。
地域包括ケアシステムは「どこで、どのように暮らすか」とかのことや、安否の確認、そして見守りと言った普段の生活を安定させる「生活支援・福祉サービス」などがあります。そこでは専門職が担当する「医療・看護・介護・リハビリテーション、保健・予防」そして、一人暮らしや終末期に対する「本人・家族の選択と心構え」の4層構造をどのように充実させるかが課題です。そうしたことを含めて、認知症者が安心して地域で暮らし続けることができるように注目したいと思います。
認知症は慢性の進行性の病気です。専門書には認知症状を発症する疾患として100位の病気が載っています。しかし、ご家族が認知症を発症すると「これからどうなるのか?」という思いで一杯になってしまうのではないでしょうか?
その方の病気への抵抗力、ご家族・地域環境の抵抗力も夫々です。原因疾患による進行の仕方も違いますから、一概に「こんなになる」とは言えません。
ですが、地域に「家族会」があって、一人で悩まなくてもよい状況があると、家族・地域の抵抗力が増殖されると考えます。
これからも会報と電話相談を通して、地域の抵抗力についてお手伝いしたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。(文責 坂井)
*新年度から電話相談に坂井レイ子さんをお迎えしました。ケアマネとしての豊富なご経験と知識とお人柄で、認知症者ご本人、ご家族の強力な支援者です。
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6月4日(土)
午後1時〜4時
福祉センター2階 相談室
会員以外の方の相談も受け付けています。
一人で悩まずお電話ください。
介護経験者がお待ちしております。
プライバシーは十分留意いたします。
福祉センター2階 相談室へお越しくださっても結構です。
「傾聴」はどんなことをするのでしょうか?
傾聴は人に対する接し方を替えれば誰にでもできます。傾聴の目的は人の話を聴いて、人を援助することです。そして傾聴の効果は人の欲求を満たすこと(ストレスの解消)です。
人の話をただ聞くのではなく、心を込めて、より深く、丁寧に耳を傾けて聴くことです。「きく」という漢字には、二通りがあります。「聴く」と「聞く」です。徳をもって進んで耳を傾けるのが傾聴です。そして、傾聴は「単なるおしゃべり」ではなく、「共感的」に聴くこと、相手の心の悩みを聴くことです。「相手を説得したり、批判したり、否定したり、助言したり、自分自身の価値観の押し付け・・・」といったことをしないのが「普通の会話」と異なる点です。助言は意見の押し付けになりかねません。人は自分の意見や体験の方が正しいという潜在的な意識や気持ちがあるため、意識的あるいは無意識的に自分の意見を主張する癖があるようです。相手が心から自分の言いたいことを吐きだすように全て言い切り、それをただひたすらに聴くことが傾聴です。傾聴によって相手の心が平穏になり、認知症の周辺症状が緩和されます。
心のケアで一番大切なのは「聴くチカラ」です。認知症の介護の本を見ますと傾聴のエッセンスが随所に見受けられます。傾聴には心と技術が必要で、「心を開くこと」が大切です。
傾聴をする時は「相手が体験したこと」「相手が感じたこと」「相手がどのような受け止め方をしたのか?」を自分の頭の中にイメージして聴くようにします。話を聴く人にとっては納得し難い話でも、話し手にとっては、その様に信じ、その様に生きてきたが故に、その様に感じているのだということを先ず認めることです。そして決して否定したり批判したりしないでください。
人にはそれぞれ、長い時間をかけて培ってきた自分の世界、自分の価値観、自分の物語があります。傾聴する時には、話を聴く人の価値観をいったん横に置いて、相手の言うことを受け入れるのは大変に難しいことですが、その努力をしてください。それが傾聴の第一歩になります。つまり相手の「人間としての物語」を理解することが大切です。相手の話を、否定せず、自分の意見を押しつけもせず、また自分の持つ価値観で判断せずに「受け止めて」聴くことです。相手から聴いた話を「私は確かにあなたの話を聴いていますよ!」と自分の感情、気持ちを込めて相手に返してください。相手の気持ちに成りきることが大切です。その為には「相手の話に積極的な関心を示して聴く」ことが必要で、身を乗り出して聴くこと、びっくりして(サプライズして)聴くことは効果的な聞き方です。
<傾聴のポイントを整理します。>
@全身を耳にしてあるがままに聴くことです。「相手に学ばせていただく」ことが大切です。話の展開を自分で誘導したりしないで、相手に話したいことを話してもらいます。黙って聴くことが大切で、下手な相槌(あいづち)を入れるのは良くありません。
A先回りせずに、遅れもしないで、相手のペースで聴くことです。自分が先回りすると相手のペースを乱します。遅れても相手のペースを乱します。相手の言葉を先回りする様に合いの手を入れると、相手はペースを乱され、言いたいことをいえません。相手のペースに合わせてじっくりと聴くことです。話の展開を想像して先回りして、話をコントロールしないでください。
B相手を説得したり、批判したり、否定したり、助言したりせず、問題の解決策はご本人が見つけられる様にじっくり待つことです。自ら問題の解決策を見つけることで、生きる活力が得られます。
C寄り添って聴く、情緒的一体感を持つ、共にいるだけで安心感を与えるようにしてください。話し手の気持ち、感情を理解し、「相手と一緒に繰り返して思う、一緒に体験をしてみる」ことが大切です。
D上から目線で人を見ないでください。「〜してあげる」と思うことは、する側、される側という上下関係を生み出すことになります。
E傾聴は相手に言いたいことを言わせる、そして終わったら深追いはしません。「また来てください」「またお会いしましょう」とだけ告げて別れるようにしています。
●認知症の当事者を看ているご家族の方は、日々の介護で疲れ切っていると思います。介護もし、傾聴もする・・・。そんなこと出来ないよ!と思われるかもしれません。傾聴ボランティアは個人の家にも伺っていますので活用する方法もあるでしょう。この場合認知症サポーターとしての教育、訓練を受けた傾聴ボランティアを選んでください。介護をする家族の負担が少しでも軽減できればと願っております。(当会会員)
鮮やかな新緑のそよぎが心地よい憲法記念日でした。
介護をされている方がご高齢であったり、お身体に具合の悪いところをお持ちの場合、介護による負担や疲労、ストレスなどをより強く感じられることでしょう。そのような場合は、地元の地域包括支援センターに相談され、公的な援助を積極的に利用しましょう。ショートステイをご利用になることで、夜間十分な睡眠がとれないための疲労を癒すことも必要です。またご自身の気分転換の時間を作ることも大切です。
暴力、暴言などがあることで施設から利用が難しいと言われても、あきらめずに出来るだけ多くの施設にあたってみましょう。気が合う介護職員や入居者とめぐり会うこともあります。特別養護老人ホームへの入所はかなり時間がかかります。余裕をもって申し込みをされることをお薦めします。介護なさる方が、少しでも笑顔で介護できるようにお手伝いが出来ればと思っています。
「鎌倉」の歌で始まりゲームもアロマセラピーもある楽しいプログラムの交流会でした。アロマセラピストの「やすらいの会」の方々に「手」、「肩」、「頭」、「フェイシャル」(なんとメイクです。)の施術をして頂き、全員リラックス。メイクで一段と美しく変身された皆さんは、ご家族と記念写真。その後は柏餅を頂いて歓談。
司会の向山さんの「お家へ帰ったら、原節子さんは家にいませんって、入れてもらえないんじゃないかしら」の言葉に一同大爆笑。20名の参加者の笑顔いっぱいの散会となりました。
『18世紀京都で活躍した画家、伊藤若冲(1716〜1800年)の生誕300年を記念して、初期から晩年までの代表作89点を紹介する。若冲が京都相国寺に寄進した“釈迦三尊像”三幅と「動植採絵」30幅(現在は宮内庁所蔵)が、東京で一堂に会するのは初めてだ。青物問屋の稼業を23歳(数え年)で継ぐが、40歳の頃家督を弟に譲り画業に専念。仏の教えを学び、身近に存在する画題をじっくり観察し、精緻かつユーモラスに表現した。』以上は5月8日朝日新聞の写しです。
この展覧会に、2日前の5月6日に行って来ました。我孫子市に住む義妹と、8時に上野駅で待ち合わせをし、東京都美術館へ向かう道すがら、「昨日もすごい人だったようよ。ゆうべNHKで再放送したから今日はもっと大勢かもしれない」と言いながら足を運びました。
案の定長蛇の列でした。横に4人一列に並ばされ、9時半の開館を待ちました。隣に昨日四国から来た人、すぐ後ろにツアーで熊本から来たという人もいて、地震の様子を聞いたりしました。幸いなことに曇り日だったので、日傘も扇子も不要でした。
9時15分頃から人の動きがあり、館内の入り口で入場券のほかに身分証明書なるものを言われ、福寿手帳を出しました。最初の組に入館出来たのは幸運でした。順路に従って進むにつれ、吸い寄せられる様に最前列で見ることが出来ました。虎の毛並の1本1本を書き込んだ絵は、その細密さに圧倒され身を固くし息を止めて見詰めました。本物に出逢えた感動は言葉では言い尽くせません。2時間近く若冲ワールドに魅せられ外へ出た途端、ふーと大きな息をしました。外には最後尾が見えない程、長い行列が続いていました。
帰りは二人で改装した東京駅なかを見たり、義妹の案内で丸ビル内からも駅の全景を眺め、中でゆっくり話をして「今度は秋ね。」と言って別れました。
生きてるだけで丸儲けを実感した日でした。
ホームに帰って携帯を見たら、1万2千歩と表示してありました。
近況報告 あの方はお元気でしょうか?会員の皆様の近況を知りたいというご要望が、多く寄せられております。ご自身の今を、どうぞお知らせ下さい。会員のあの方、この方の今を掲載して参ります。
これまで積み立てていた寄付金などと総会出席者の方々からいただいた義援金、合わせて11万5千円を全国家族の会を通して熊本家族会にお送りいたしました。一日も早く通常の生活の戻れるようお祈りしています。
★会員の方からご寄付をいただきました。ありがとうございます。
運営に役立つよう有効に使わせて頂きます。
編集後記
雨上がりのしっとりした風の中に、くちなしの香りが漂う季節となりました。6月はお楽しみ会があります。皆様の多数のご参加をお待ちしています。梅雨冷えの肌寒い日もありますので、体調をくずされませんよう、お元気でお過ごしください。a. y
☆会報へのご意見、ご要望は下記の発行者、編集担当迄お知らせ下さい。
あわせてご投稿もどうぞお寄せください。
発行者:かまくらりんどうの会 代表:渡邊武二 TEL45-6307
編集・印刷:菅井TEL46-5369 山際 TEL24-8765
曜日 | 内 容 | 福祉センター | 時 間 | |
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6月3日 | 毎週金曜日 | コーヒーポット | 稲村ケ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
6月4日 | 土曜日 | りんどう電話相談 | 団体活動室 | 13:00〜16:00 |
6月7日 | 火曜日 | 介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
6月10日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
6月16日 | 木曜日 | お楽しみ会 | 第1・2会議室 | 11:00〜14:00 |
6月24日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:30〜12:00 |
曜日 | 内 容 | 福祉セン ター | 時 間 | |
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7月1日 | 毎週金曜日 | コーヒーポット | 稲村ケ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
7月2日 | 土曜日 | りんどう電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
7月5日 | 火曜日 | 介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
7月8日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
7月21日 | 木曜日 | 交流会 | 団体活動室 | 13:30〜15:30 |
7月22日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:30〜12:00 |