(認知症を支える家族の会)
@ 介護保険サービスの利用契約
前号では要介護認定について説明しました。
介護認定により要介護状態の区分けが決まると非該当(自立)か、要支援、要介護の区分が本人に通知されます。そして、区分に応じて介護保険サービスが利用できます。
非該当の場合は介護保険の利用はできませんが、一人暮らしとかお年寄りだけの世帯では安否確認や財産管理に関わることなど、ピンポイントで援助が必要なこともあります。その場合は、地域包括支援センターに相談してください。鎌倉市では地域ごとにある『地域包括支援センター』が、市からの委託で『相談業務』を担当しています。
また、地域包括支援センターは、要支援1や要支援2と認定された方も担当します。
要支援1・要支援2の状態は支援により状態が改善する可能性が高く、要介護状態を予防する目的でサービスを受けることができます。
要介護1〜要介護5に認定された方には、居宅介護支援事業所のケアマネがケアプランの作成から利用料の計算、サービス事業者との連絡調整、プランの実施状況のチェック調整など、介護保険を活用する役割を担います。
サービス利用に関してはケアマネ次第とも言えるので、ケアマネをどこに頼むかで迷われるご家族もおいでになります。できれば自宅に近く、よく話を聞いてくれ、説明がわかりやすい、介護保険のサービス以外のサービスもよく知っている居宅介護支援事業所を選ぶと良いと思います。
いったんケアマと契約したとしても、うまくいかない場合は別のケアマネに交代してもらうことができます。そのことで、利用する側が不利になるといったことは全くありません。
ケアプランは利用者の納得・同意を得て、初めて成立します。サービスの利用は、介護度が重いほど利用できますし、限度額も高く設定されています。要介護度が高いとたくさんサービスが受けられるから良いと言う人もいますが、要介護度が高いとそれだけ生活が不自由であることを意味します。介護の必要量が多くなり、サービス利用単価も高額になり、負担額も高くなります。
介護保険のサービスは、それを使うことで、本人らしい生活を続けることができること、可能なかぎり現状を改善するとともに、将来に予想される介護を軽減する目的で用意されますので、有効かつ必要なサービスを選んで活用しましよう。しかし、限度額で足りないといった場合は自費負担で不足分を補うこともできます。限度額を上回る部分については自費負担10割となり、かなり高額となります。利用する方の状態に変化が見られ、介護の手間が増えたときには、先月号で紹介した『区分変更』を行い、要介護度の見直しをしてもらいましょう。担当ケアマネに相談してください。
A サービス提供事業所について
ケアマネはサービスの調整役ですが、実際サービスを提供する事業所選びも重要なポイントです。サービスの開始後でも提供事業所の変更は可能です。
デイサービス・ショートステイなどでは食費など保険外の費用が発生します。
費用など経済的なことも、ケアプランを作成するケアマネに相談しましょう。
また、サービス提供事業所に問題がある場合も担当ケアマネに相談しましょう。
ケアマネを通してサービス事業所自体をかえるのも角が立たない方法です。人が人にするサービスはある人には受け入れられても、ある人には方法が合わないといったことで、気まずい思いをすることも珍しいことではありません。無理に遠慮することはありません、話してみないとわからないこともあります。初めから非難するような口調で話してはうまくいかない場合が多いと思います。相談を持ち掛ける姿勢をとるのが良いのではないでしょうか。
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11月5日(土)
午後1時〜4時
福祉センター2階 相談室
会員以外の方の相談も受け付けています。
一人で悩まずお電話ください。
介護経験者がお待ちしております。
プライバシーは十分留意いたします。
福祉センター2階 相談室へお越しくださっても結構です。
先日、とある研修で「ノーリフト」の考え方を学びました。「持ち上げない看護、抱え上げない介護」ということです。それは介護ロボットなどのリフトや福祉用具などの活用です。介助者の腰痛を予防するとともに、介護される方の安全を守れます。介助者が力仕事にへとへとになるのを予防できれば、ゆっくりとそれ以外のことに心身の力を使えます。私自身も「冷たい硬いリフトを使うなんて」「人の手でやる以上にお互い安心で楽な作業はないのではないだろうか。」「リフトを使う人はよっぽどの重度の人!」という考えを持っていました。
しかし、リフトを自分で乗ってみて、操作してみて、その安定感と笑顔で見守ってくれる介助者に安心を感じました。
介助される側の利点をもう少しお伝えします。介助される方は人力で抱き上げられるときに身構えてしまい、全身のこわばりの原因となることがあります。また、床ずれを摩擦などにより悪化させる心配もあります。リフト自体は少々重く、日本家屋にはピッタリと言い難いですが、介護や医療現場で出会うかもしれないリフトや福祉機器に元気なうちになじむことが必要であると強く感じました。
いかがでしょうか。触れて乗って操作してみたくなりませんか?当日は皆さんに必ず乗って、操作していただけるよう、スケジュールを組んでいます。福祉機器だけでなく、摩擦を少なくして介助する小道具もご用意しています。ぜひ鎌倉リハビリテーション聖テレジア病院の聖マリア棟までお越しください。心よりお待ちしています。
*介護教室は、11月8日(火) 午後2時〜4時 鎌倉リハビリテーション聖テレジア病院マリア棟3階会議室で開催されます。
<申し込み 問い合わせ>地域包括センター聖テレジア 0467-38-1581。
村瀬磨美(地域包括支援センター聖テレジア 保健師)
汗ばむような気温となった20日、21名を乗せたバスは予定通りに鎌倉を出発し、三浦半島三崎下町の『うらり』へ向かいました。
車中では歌あり、おしゃべりありで過ごしました。到着後は水中観光船『にじいろさかな号』の前で集合写真を撮り、船内に乗り込みました。
およそ40分の遊覧では城ケ島大橋をくぐり、宮川湾からの景色を楽しみました。また船内展望室の窓から、海中の魚たちを見ることができて大興奮でした。お昼は海鮮丼や三浦野菜のてんぷら入りの三浦丼をお腹いっぱいいただきました。その後は直売センターで海産物のお買い物。
13時にはバスで移動し城ケ島公園へ。緑多い公園内を散策し、見晴らし台から360度のパノラマを楽しみました。潮の香を感じ、岩礁、波を眺め心穏やかになりました。そして本日最後の目的地、今年9月にオープンしたばかりの『葉山ステーション』で新鮮野菜、パン、アイスクリームなどを買い求めました。帰りの車中では県名クイズやじゃんけん大会などで盛り上がり、景品も戴きました。
皆さん満足顔で予定通りの時刻に鎌倉へ戻ってくることができました。また来年も参加したいです、皆様ありがとうございました。 Y.K
〜〜参加者の皆さんから〜〜
1年に数回しか会員の方とお会いできないですけれど、すぐ和気あいあいとお話が出来て楽しかったです。
素晴らしい景色と天気。新鮮なお刺身のお食事もとても美味しかったです。
餌をとるカモメをすぐ目の前で見られて感激でした。
今回が最後の参加といつも思いますが来年もまた元気で参加したいです。
水中観光船を楽しみにしていました。お魚が寄って来るのがよく見えました!!
1年に一度の大きな楽しみです。天気に恵まれ楽しい1日でした。来年も楽しみにしています。
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大学の相談援助の実習として社会福祉協議会のお世話になり、その間に実習プログラムとして「かまくらりんどうの会」交流会に参加させていただきました。
今まで認知症の方々に運動を教えさせていただいていたことはあったのですが、家族会の方と触れ合わせていただくことは初めてでしたが、ほんとうにとても温かな雰囲気で迎え入れてくださり、心和まされました。これが結成から25年以上存続され、さらにお電話でも介護される方のご相談に対応されているという人を受け入れる会の方針が根底にあると感じさせられました。
私は父を脳血管障害で失いました。看護の際は介護保険導入時期で、どう動いていいかわからず、同時に戸惑う母を支える必要もあり、気丈にしつつ毎晩一人でお風呂で泣いた日々がありました。父は福祉に一生を捧げた人でありましたが、それが逆に分かり過ぎていたのでしょう、半身不随に言語障害、食べることも拒絶して亡くなりました。そして現在は母の介護と社会福祉士になるべく勉強の日々の中で、福祉の現場での社会資源の用い方を考えさせられております。
もしも私が悩み苦しんだ時期に「りんどうの会」と巡り逢えていたならば、自分の限界に苦しむだけでなく介護に取り組めていたのではないかと感じました。人は一人では生きていかれないものです。そこに行けば理解してくれる、経験からのアドバイスがいただける、支え合える人がいると思える場所は介護する人の求めることだと思います。
認知症に対する考え方も、近年様々な変化があります。まずは病気を理解しつつ、その人が出来ること、したいことを取り入れ、生きる意味、感情に働きかける介護施設も増え始めています。同時に介護する側も人間としての生きる意味を見失わないこと・・・。「りんどうの会」にはそんな時間が温かく、でも力強く流れています。
*加治さんは東北福祉大学で学ばれ9月の交流会では椅子体操と腹式呼吸を教えてくださいました。大変好評でしたので、次号でくわしくご紹介します。
10月だというのに真夏日の様な暑さでしたが多くの方がご出席くださいました。YMCAから社会福祉協議会に研修にいらしている方も参加されました。
この日は二つのことについて考えさせられました。
ひとつは介護者の心のゆとりについてです。日々の介護は心身ともに大きな負担となることもあります。介護者の気持ちが落ち込んでしまわないような工夫、努力が出来たらと思います。認知症は病気であるという事実に向き合い、介護者が過度に感情的になってしまわないように心がけることも大切かと思います。気持ちに少しでも余裕があると、良い介護ができるのではないでしょうか。とはいえ日々の生活で気持ちにゆとりを持つのは案外難しく、会員の皆様のゆとりを持つための工夫を教えていただけましたら幸いです。
もうひとつ、最期の時を迎えるに当たって、ご家族でお話し合いをされているかという話題がありました。ご本人がしっかりしておいでの間にそのような話し合いが持たれれば申し分ありませんが、現実は同居で介護をしてる方、遠方におられる方、ご家庭の事情で介護に参加できない方など立場が異なると、機会がなかなか持てないかもしれません。
最後の時をどのように迎えたいかの思いはまちまちで皆が納得いく結論が出せるかどうかもわからないが、そのような話し合いを持たれるのはいかがでしょうか、というご提案がありました。
・11月交流会は気功協会会員の北村陽子さんを講師にお迎えして
「体の自然な声を聞く」をテーマに「心と体の緊張をゆるめる方法」を教えて
いただきます。皆様のご参加をお待ちしています。
・公益財団法人損保ジャパン日本興亜福祉財団の「在宅で高齢者を介護する
家族の研修会資金助成」に「かまくらりんどうの会」が応募しましたところ助成金決定の通知をいただきました。贈呈式は10月24日でした。
次号でご報告します。
曜日 | 内 容 | 福祉センター | 時 間 | |
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11月1日 | 火曜日 | 介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
11月4日 | 毎週金曜日 | コーヒーポット | 稲村ケ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
11月5日 | 土曜日 | 電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
11月11日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
11月17日 | 木曜日 | 交流会 | 団体活動室 | 13:30〜15:30 |
11月25日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:00〜12:00 |
曜日 | 内 容 | 福祉セン ター | 時 間 | |
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12月2日 | 毎週金曜日 第3(金)の16日まで | コーヒーポット | 稲村ケ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
12月3日 | 土曜日 | 電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
12月6日 | 火曜日 | 介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
12月9日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
12月15日 | 木曜日 | クリスマス会 | 団体活動室 | 13:30〜15:30 |
12月23日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:00〜12:00 |