(認知症を支える家族の会)
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この4月には妻が今の特養(静岡市)に移り住んでから早や9年にもなります。
私と云えば、長引く新型コロナの影響で、昨年2月頃に実家(静岡市)に移住してから今も疎開中ですが、感染第3波襲来の頃から、巣ごもりシニアの仲間入りをしてしまいました。
第3波以前は静岡市は首都圏に比べ感染者数や死亡者数はかなり少なく安全地帯と思っていましたが、昨年暮頃より感染者と死亡者共に急増し、おまけに変異種コロナ感染者が真っ先に発見されるなどで市街地はいずこも警戒感と緊張感で満ちています。
妻の面会も昨年9月以来ずっと叶わない状態が続いていて、如何ともし難い思いを禁じ得ません。斯様な次第ですので、今回のご報告ではあまり鮮度の良い明るい話題は提供できませんが、これまでの巣ごもり生活中で感じたこと、あったことなどを幾つか記してみたいと思います。妻の近況についても、電話などで特養から聴いて知る範囲にて、文末にて少しくご報告します。
【1】巣ごもり生活で最初に遭遇した異変について
巣ごもり以前は感染リスクを警戒しながらも、ほぼ連日外出自粛なんぞどこ吹く風とばかりに妻の面会に託けて、市街地に足繁く出掛けて行ったものです。ところが巣ごもり生活に入って1〜2ヶ月すると、俄かに食が細くなったことが気になりだし、1日3食が負担に感じ始めたのです。積極的に運動するタイプではないので、日々の総運動量が減少していて当然のことだろうと独り合点していました。この頃在宅での時間つぶしに図書館から本を借り漁り乱読していましたが、その中で『空腹こそ最強のクスリ』(さいたま糖尿病クリニック院長の青木厚氏著)と云う本を読む機会がありました。それが切っ掛けで今や1日2食主義者に転じました。
その本によると『実は1日3食しっかり食べることや朝食をしっかり摂ることが健康にいいというエビデンスはない。むしろ1日3食は“食べすぎ”。若年層は別としても、中高年者は肥満を招き、高血圧や糖尿病、心筋梗塞、癌などを引き起こす原因になる。』と云うのが主張の骨子です。そう云えば私のみならず其処彼処で見かける現代の中高年の人々は、数十年前に比べスリム系は少なくポッチャリ(小太り)系が多いように思います。食料事情が良くなったのでと云えばそれまでですが、この辺りで一度「1日3食」の是/否について小考察してみます。
著者の主張は『1日3食のデメリットは、胃や腸に負担をかける。カロリーオーバーだけではない。食べたものをすべて消化するためには、長い時間がかかる。3食摂ってしまうと、消化しきれないうちに次の食べ物が入ってくる。胃や腸は休む暇がなく、疲れ切ってしまう。だから意図的に空腹状態をつくって胃腸を休めてあげることが大切。江戸時代以前の日本人は何も食べない状態を8〜12時間確保して、胃腸を休ませていた。』との話です。実践してみて全く痛感、同感しました。
「1日2食」を成功させる2つのルールがあるそうで、以下に示します。
ダイエット効果に加えて健康維持や病気予防まで、一石三鳥の「1日2食生活」だが、長年慣れ親しんできた食生活は、簡単には変えられない。どうすれば1日3食を2食に減らせるのか。脳神経外科医でエビデンスに基づいた「食欲マネジメント」を行い、1日2食を実践している菅原道仁氏が唱える2つのルールが紹介されていました。
「1つは、夕食を摂るなら就寝の2時間前までに済ませること。満腹の状態で眠ると睡眠の質が下がる。もう1つは、食事と食事の間を“12時間あける”こと。例えば朝7時に起きて朝食を食べるのであれば、遅くとも夜7時までには夕食を終わらる。私はこのルール(朝食10時、夕食18時)で「1日2食生活」をしていったところ、2ヶ月間ほどで次のような効果を実感することができました。身長183cmの私のBMI(適正体重)は、当初84Kg(BMI:25.8、肥満度1)であったのが、79Kg(BMI:23.6、適正体重内)に改善されました。血圧(在宅2ヶ月の平均値)も当初、上が134、下が91だったのが、上が122、下が81と改善されました。年末にインフルワクチン摂取の折に、近所の内科医院で血液検査もして貰ったのですが、血糖値(ヘモグロビンA1c)が5.8(正常)で、肝機能、腎機能、高脂質症も全て正常でした。
こんな塩梅で、飽食気味だった以前の習慣を改めたら、特別ハードな訓練や運動を介せずとも健康体になれたことは誠にありがたいと感じています。ここで気になる点は、巣ごもり生活だと運動不足による別の健康上のリスクが現れるのではないか?と云う心配や疑問が沸くことです。
【2】巣ごもり生活で別の健康上のリスク回避のために行ったこと
高齢者は巣ごもり生活が続くと、加齢とともに“フレイル”(体力・気力の虚弱化)”や認知症リスクまでも高めてしまう傾向にある様です。趣味のサークル活動や友人との集まりも控えるようになり、家にいてもやることがないというシニアが多いと思います。
コロナの感染予防をしながらも、フレイルを防ぎ、認知症リスクを下げる「セルフトレーニング」があるそうです。脳を育てる要素は実は普段の生活の中に沢山あるとのことです。近年の或る研究で大人になっても海馬で神経細胞が増えることが分かったようです。更に、神経細胞同士の繋がりを強めることで情報処理能力が高まると言われています。これを“脳の可塑性”と呼ぶそうで最近注目されています。
脳の機能が回復するレベルには個人差があるが、たとえ80歳で認知症の症状が出始めていたとしても遅すぎることはない。『もう年だから』と諦めて何もしなければ、脳はどんどん衰えていくそうです。大事なのは最初の一歩を踏み出して、巣ごもりをしながらでも、手足、指、口、頭を効果的に動かすことだそうです。
そんな訳で、私は、外出を減らす代わりに、生まれて初めての試みですが、日課としてNHK・TVのラジオ体操、スクワット20回、腹筋5回、腕立伏せ5回、鉄アレイ(2Kg)10回をするようになりました。5月で75歳になる私には充分な内容でしょう。後は、指、口、頭を使うものとして、PCなどデジタル機器を駆使して、国内外の新型コロナ関連情報や社会動静情報、生活+娯楽情報などを色々収集したり、他者(近隣に住む同級生や会社OB達)との繋がりを求めたりで、在宅生活を充実させようと“能動的”なポジティブ・シニアの生活を実践しています。更に新型コロナを切っ掛けに以前よりも意識する様になったこととして、「捨て活/断捨離」、「不用品の片づけ処分」をすることが増えました。これも適当に手足や頭を使うのでフレイル予防に多少なり効果があると感じています。
【3】特養から聴いている妻の近況報告ですが、
傾眠傾向は相変わらずあるが元気にしているみたいです。体重も半年前に62Kgあったのが55Kgまでになり、目標の適正体重(BMI中央値)の57Kgを目指し、5割りに減量していた主食を10割に戻し引き続き栄養管理をしていくそうです。
毎日朝昼晩にかけての職員による手引きスクワット10回は継続中で、自力で立位の姿勢は問題無くできていて、毎日の3食も概ね完食し、通じもほぼ3日サイクルで定期的にあり良好なようです。耳掃除も折々にして頂き、口腔衛生管理も月2回の訪問歯科診療の時に診てもらい続けているとのことです。兎に角、一日も早い新型コロナの終息と面会制限解禁の日を、祈りながら待ちたいと思います。
・3時間待って病名「加齢です。」
・目覚ましのベルはまだかと起きて待つ
・やっと立ち受話器をとれば電話切れ
・大事ならしまうな、二度と出てこない
・振り返り犬が気遣う散歩道
・年金の扶養に入れたい犬と猫
コロナ関連ニュースに、ため息をつきながら草取りをしているとき、枯草の間に萌え出る新芽の色鮮やかさに、春が一足一足近づいていると感じられました。皆様方、気を緩めることなく感染予防をして、弾む春を迎えましょう。
「かにかくに世はやさしくて下萌ゆる」(能村登四郎) m.m
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