(認知症を支える家族の会)
先日息子の友人(司法書士)から終活の話を聞きました。彼はハッピーエンディングプランナーの名刺を出し、任意後見の仕事もしているとのこと。カードゲームをしましょうと言い、持ち出したカードを、リスクがあるかどうかで繰り返し分けます。
夫が選んだのは、介護と葬式のカードでした。夫は「家族に迷惑はかけられない、ホームで世話になる。」と言います。ですが、有料老人ホームの相場を知っているのでしょうか?
神奈川の平均月額利用料は29万2000円、その他に入居金もあります。鎌倉から離れた所であれば多少安くなるものの、介護付き有料ホーム(5年入居時)平均月額利用料は27万6800円。富裕層を対象とした有料ホームは、自分で働いて得たお金で豊かな老後を送るのは自由だし、営利企業であるかぎり、価格を下げろと言っても無理な話。住宅を売却して有料ホームに入るのは、不動産が高値で売れたバブル時代とちがい、夫婦二人分の費用負担を賄いきれません。
私の姉は80歳を過ぎ、仙台で一人暮らしを続けていましたが、最近介護付き有料ホームに移りました。どれだけの介護サービスが必要なのかわかりませんが、介護認定を受けました。要支援2とのこと。リハビリ施設を利用するには、単位が足りません。有料で、リハビリを利用すると高額になります。有料ホームでのベッドや家具も用意しなくてはなりません。仕方がないので姪は時間もお金もかけ、何度も往復しながら通いました。
安上がりなのは、介護保険の在宅サービスを使い、最後まで自宅で暮らすことですが、認知症になると難しいと思います。
元気な時は自宅で、そして一人で不安になったら見守りのついた賃貸住宅。状況次第では最後を過ごすホスピスを選びたいと考えているところです。
私の場合、息子は自宅を貸し出す方向を提案します。
それも良いかもしれません。孫の近くで暮らしたい気持ちもあります。
さてどうしたら良いものでしょうか。
会員の方より、認知症関連の書籍をご寄付いただきました。
書籍名については、次号以降紹介いたします。
図書館で広く活用いただけるよう進めたいと思います。ありがとうございました。
3月2日(土)
午後1時〜4時
福祉センター2階 相談室
会員以外の方の相談も受け付けています。
一人で悩まずお電話ください。
介護経験者がお待ちしております。
プライバシーは十分留意いたします。
福祉センター2階 相談室へお越しくださっても結構です。
立春を過ぎた2月5日の介護相談会、この日はコートなしでもよいくらいの温かさでした。
しばらく相談会へのご出席のなかった方もお見えになりました。
介護されている方の認知症の症状が進み、いろいろ不安のご様子でしたので、排せつ、入浴、着替えなどについて、皆さんの知恵や知識も伺ってアドバイスをしました。
今回は相談会で話題になったリハビリと拘束についてお伝えしたいと思います。
リハビリは老人保健施設、リハビリ専門のデイサービスなどで受けることができますが、訓練士の言葉による指示が理解出来ないと、受けられないことが多いようです。リハビリに特化した施設では半日単位の受け入れもあり、病院、特別養護老人ホームではリハビリはありません。
また拘束は病院では入院患者の生命を守るために、必要な場合は認められています。例えば点滴や経管栄養のチューブを外してしまう、術後で安静が必要なのに、ベッドから降りて歩き回るなどの場合です。必要に応じて手をベッドに固定する、ベッドに柵をして降りられないようにするなどの処置がとられます。
介護施設では、原則として拘束は禁じられています。例えば車椅子やベッドにベルトで固定する、ベッドを柵で囲む、つなぎの介護衣を使用する、部屋に鍵をかけるなどは拘束にあたります。ただ利用者保護のためやむをえない場合は、ご家族の同意を得て拘束を行うこともあります。
拘束はご本人にとって身体的精神的ストレスになり、認知症の症状が進行することもあるので、できれば拘束は避けられればと思います。
私が突然、祖母と両親の介護をするようになったのは、主人の転勤で家族と過ごしたアメリカ・ミシガン州より帰国した2002年の春の事でした。
母との手紙のやり取りで元気で暮らしているとばかり思っていた私は、帰国してすぐ娘達と訪れた実家で愕然としました。
母と祖母、それぞれの部屋には介護用ベッドが置かれ、関節リューマチで療養中の母が、当時96歳である祖母の介護をしていたのでした。それは私にとって、大変ショッキングな事でした。元気で暮らしているという母の手紙は、海外で暮らしていた娘に心配をかけまいという、正に親心だったのでした。
当時東京、葛飾区に居住していた祖母・両親の元へ、当時幼稚園児だった次女を連れ往復4時間かけて介護に通う事は、数回通ってみて続けられないと判断した私は、両親を自分の住む鎌倉に呼び寄せる事を計画しましたが、ようやく両親の住まいを見つけ引っ越しが完了したのは、その年の暮れでした。
それから、両親の通院や買い物などの世話を、二人の娘(当時長女は中一、次女は幼稚園年長)を育てながらの生活は、いくら車で20分程の場所に呼び寄せたとはいえ、大変忙しい日々でした。特に私が苦しい思いを抱えたのは、長女の思春期でした。その当時の私は、子どもの事よりも、祖母や両親の事を最優先させてしまいました。特に中学生であった長女には、自分で出来るのだからと、娘の気持ちに寄り添う事は全くありませんでした。
それが、私にとって経験した介護と育児のダブルケアの大きな落とし穴でした。
長女は高校に入ると、全く勉強をしなくなり、高校には通っていたものの、家ではテレビを観るばかり、私との会話も途絶え、途方に暮れてしまいました。大学には入学したものの心のすれ違いは長く続き、親子共に苦しい思いを抱える事になりました。
やっと落ち着いた時間が戻って来た今だからこそ見える景色があります。それは、「子は宝」という事でした。
もし、今、以前の私と同じように、ご家族の介護と育児が重なっている方がいらっしゃったら、まず子どもたちの事を最優先して頂きたいのです。特に思春期の子どもたちには、是非心をかけて頂きたい、心に寄り添って頂きたいのです。これからの将来のある子どもたちは、世の中の宝です。まず、子どもたちを第一に考えて、私の経験したように親子共に苦しい思いを抱えないで欲しい、それこそが私が長年の介護から学んだ事なのです。
お陰様で、現在長女との関係は大変良好で、また現在一人暮らしをする89歳の義父の一番の相談相手になり、義父からも大変信頼され、私どもは大いに助けられているという事をお伝えしたいと思います。
春弥生、木々の芽吹きに春を感じる今日この頃です。
認知症も以前よりは理解され話しやすくなってきました。
しかしながら身近な人が何かおかしい?と思った時、いや違うかなと悩みますね。そんな時に相談出来るのは、この会ではないでしょうか。
来月からは新年度、4月に総会もあります。花冷えの季節、お気をつけてお過ごしください。a.y
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発行者:かまくらりんどうの会 代 表:渡邊武二 TEL45-6307
編集・印刷:菅井 TEL 46-5369 山際 TEL 24-8765
曜日 | 内 容 | 福祉センター | 時 間 | |
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3月1日 | 毎週金曜日 | コーヒーポット | 稲村ガ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
3月2日 | 土曜日 | りんどう電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
3月5日 | 火曜日 | 認知症介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
3月8日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
3月21日 | 木曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
3月22日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:00〜12:00 |
曜日 | 内 容 | 福祉セン ター | 時 間 | |
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4月2日 | 火曜日 | 認知症介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
4月5日 | 毎週金曜日 | コーヒーポット | 稲村ガ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
4月6日 | 土曜日 | りんどう電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
4月12日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
4月18日 | 木曜日 | 総会 | 第1・2会議室 | 13:30〜16:00 |
4月26日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:00〜12:00 |