(認知症を支える家族の会)
介護保険の登場は大きなニュースでした。
長年の家族の責任から「介護の社会化」へ。40歳から保険料を払う“中高年皆保険”で、65歳以上は年金から保険料を天引きされる。介護保険制度は全額ではないにしても、本人が払っている保険料で賄われているわけだから、遠慮する必要がない。つまり、
@ 制度がますます複雑になり、用語も難しくなって、「介護予防・日常生活支
援総合事業」っていったい何なのか。軽度の要支援者に対する訪問介護(ホームヘルプサービス)や通所介護(デイサービス)を介護保険から外し、市町村ごとの独自事業に移したことです。
クイズのようなサービス名の代表は「定時巡回型・随時対応訪問介護看護」や「看護小規模多機能型居宅介護」である。前者は介護職や看護師が朝も夜も頻繁に訪問するパトロールサービス。後者は通所介護、訪問介護・看護、一時宿泊を組み合わせ、在宅の重度者を支える小規模ながら総合的なサービスです。市町村による「地域包括ケアシステム」作りになると、要介護者はもちろん生活困窮者や障害者も含めて支援にあたる、いわゆる“地域ぐるみの支えあい”とされます。しかし「地域包括ケアシステム」では何のことだか分かりません。住民や利用者の立場で分かりやすく話す姿勢と努力に欠けているからです。新しい言葉や概念を理解してもらうのは難しい。若い健常者であっても難しい。ましてや常に介護を要する要介護高齢者には処理能力を超えています。
A 介護保険制度は、家族の介護者の存在を前提とした設計になっています。
これでは、一人暮らしの方や老老介護世帯という、いわゆる介護力が弱い世帯の生活を十分に支えることができません。それほどに介護保険制度とは頼りない制度設計なのです。
“選択の自由”などと、さも素晴らしいことであるように謳う現行制度は、どうかしている。“利用者本位”や“選択の自由”などという謳い文句は、現場を知っている者からすれば机上の空論に過ぎません。
古今東西、老人世帯が今の人間関係に至るまでには、何十年という家族関係の蓄積があります。長い間に少しずつ積もった関係性であり、自分の福祉より、関係の福祉が優先されます。相手次第で自分の意志を変える傾向が日本人には強いからです。
B 「介護の社会化」という、耳障りのいい言葉だけが一人歩きしてしまい、
その実態をほとんどの人が理解できていないのではないかと思います。
自民党の憲法改正草案24条第1項には「家族は助け合わなければならない」という規定が設けられています。「家族が仲良く暮らすのが一番の幸せ」との安倍首相の見解自体には、それが出来るなら、もろ手を挙げて賛同します。しかし家族の在り方は様々で、憲法で規定されるようなこととは違うものだと思います。
介護保険制度が始まった当初、社会全体としてこの問題に取り組もうという発想だった筈ですが、実際は“プライバシーの社会化”にほかならなくなったように思います。
道端の彼岸花に秋の訪れを感じました。
10月1日の介護相談会では、前回に続き入院が話題になりました。多くの場合介護者が希望するのではなく、医師からの勧めが多いようです。徘徊に伴う危険、介護者への暴力がよく理由に挙げられるようです。徘徊は認知症の場合ほとんどの方に見られる症状です。認知症の方を受け入れている施設(特別養護老人ホーム、グループホーム)の多くは、十分な対策をしており、一度入所した方に、徘徊を理由に退所、精神病院への入院を勧めることはまずありませんが、一般の老人ホームでは、起こり得ることです。精神病院への入院を勧められた場合、入院によるメリットとデメリット(リスク=拘束、向精神薬の使用)を考慮したうえで、慎重に判断されることをお勧めします。
*現在認知症患者さんたちから「徘徊」という言葉を使わないでほしいという意見があがり、全国の自治体で「ひとり歩き」等への言葉の言い換えが始まっています。
11月2日(土)
午後1時〜4時
福祉センター2階 相談室
会員以外の方の相談も受け付けています。
一人で悩まずお電話ください。
介護経験者がお待ちしております。
プライバシーは十分留意いたします。
福祉センター2階 相談室へお越しくださっても結構です。
突然ですが、皆さまにとって、想い出の香りは何でしょうか。冬至の際に入ったさわやかな柚子湯の香りでしょうか、それとも秋の訪れと共に、甘く漂う金木犀の香りでしょうか。それぞれの方に、それぞれの思い浮かぶ、なつかしい香りをお持ちの事と思います。
私は、前回介護と育児のダブルケアに追われ体調を崩した時に、「笑い」に助けられた話をさせて頂きましたが、実はもうひとつ、助けられたものがあります。
それが、「香り」でした。
私は、元々、「香り」に興味を持っていた訳ではないのですが、気持ちの落ち込みが改善されない頃、ふと入った香りのお店で、何故か、気持ちがほぐれていくのをきっかけに、自宅で「香り」を、楽しむようになりました。具体的には、香りの専門店で購入した精油(エッセンシャルオイルとも言い、植物の花、葉、果皮、樹皮から抽出されたオイル)をティッシュに落として枕元に置いたり、ハーブティーを飲んだり、ディフューザーという機械で香りを部屋に拡散したりしました。後に、それが、アロマセラピーという、精油や精油の芳香を用いて、心身の健康やリラクゼーション、ストレスの解消などを目的とする療法である事を知り、もっと深く学んでみたいと思い、日本アロマ環境協会のアロマテラピーアドバイザーという資格を取得致しました。
現在、私は、病院や高齢者施設などで、ヴァイオリン の慰問演奏をさせて頂いておりますが、その際に「香り」を含ませたシールをご希望の方にお配りし、ひとりでも、「香り」にご興味をお持ちになる方が増えて欲しいと、活動を続けております。
活動を続けていく中で、「香り」は、やはり女性の方がより好まれるという事がわかってきましたし、「?香りが脳に効く? アロマセラピーが認知症に有効である」という論文にも出逢いました。三、四年前、某香りの専門店で発売されたブレンド精油が、認知症に効果的だと、爆発的に売れたのをご記憶の方もおられると思います。そのブレンド精油は、精油の持つ特徴や効能により、一日の生活リズムを整えるブレンドオイルでした。(具体的には、朝は、柑橘系などのさわやかで、スッキリした香りのブレンド精油、夜は、ラベンダーなどのリラックス系の香りのブレンド精油でした。)
私は、これからの高齢化社会の中で、皆さまが、「香り」の魅力を知り、日常生活の中で生かし、味方にし、より楽しく、元気に人生を乗り切って欲しいと、願って止みません。
1月22日(金) 10時〜12時 腰越行政センター多目的室
講師 司法書士 松井弘子氏 30名(先着順)
*鎌倉在住、在勤で、介護されている方、これから介護する方、介護に関心のあ
る方を対象に参加者を募集しています。
参加ご希望の方は、地域包括支援センター 聖テレジア(0467-38-1581)迄
落葉のじゅうたんを踏んで歩く季節となりました。冷気が一段と深まり、心地よい爽秋の季節もどうやら暮れていくようです。先日は楽しいバス旅行も無事に終わりました。今年も余すところ2ヶ月、月日が矢のように過ぎていきます。冬めく風も吹きはじめました。お風邪などひかれませんように a.y
☆会報へのご意見、ご要望は下記の発行者、編集担当までお知らせ下さい。
発行者:かまくらりんどうの会 代 表:渡邊武二 TEL45-6307
編集・印刷:菅井 TEL 46-5369 山際 TEL 24-8765
曜日 | 内 容 | 福祉センター | 時 間 | |
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11月1日 | 毎週金曜日 | コーヒーポット | 稲村ケ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
11月2日 | 土曜日 | りんどう電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
11月5日 | 火曜日 | 認知症介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
11月8日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
11月21日 | 木曜日 | 交流会 | 団体活動室 | 13:30〜15:30 |
11月25日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:00〜12:00 |
曜日 | 内 容 | 福祉セン ター | 時 間 | |
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12月3日 | 火曜日 | 認知症介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
12月6日 | 毎週金曜日(20日の第3金曜日まで) | コーヒーポット | 稲村ケ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
12月7日 | 土曜日 | りんどう電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
12月13日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
12月19日 | 木曜日 | クリスマス会 | 団体活動室 | 13:30〜15:30 |
12月24日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:00〜12:00 |