(認知症を支える家族の会)
要介護者の6割弱は医師から認知症の診断を受けていますが、診断されていない方の多くも何らかの症状があり、合わせると要介護者の8割に認知症の症状が出ていると言われます。
要介護者は80歳代が半数近くを占め、90歳以上も約14%、平均年齢は81.5歳です。介護者の4分の3が「子またはその配偶者」で、平均年齢は53.1歳です。
厚生省の最新統計で、介護する側と受ける側がいずれも75歳以上の老老介護の割合が30%を超えたとあります。
一人暮らしでは早い段階での認知症発見は無理でしょうし、お金のやりくりが出来なくなり、自宅で生活を継続するのは難しくなります。
道に迷って家に帰れないとか、徘徊といった重度の症状を示す場合は家族に連絡が行き、家族が申請して介護保険制度につながる形になりますが、はたして急激な高齢化と認知症の増加に、制度や介護保険サービスがマッチしているでしょうか?
イ:介護保険制度に加えて認知症を対象とする専門的な介護サービス、例えば「緊急時の相談・支援体制の充実」「夜間などのヘルパーの利用」といった緊急時支援、「生活援助の保険適用拡大」「低所得世帯向けの助成」などの家計支援は十分でしょうか?
現状では総合相談の窓口は住んでいる地区にある『地域包括支援センター』となっていて、センターもそれぞれに頑張っているようすですが、規則に縛られる部分もあります。特に介護者の「体調悪化時」や「長期的」に預かる施設の確保について、老老介護・認認介護・独居のケースも介護度に関わらず入所対象にしてほしいと思います。
介護者の要望は、在宅介護を支える短期入所や定期巡回・随時対応サービス、小規模多機能型居宅介護など専門的な介護保険サービスの充実です。
ロ:介護保険が利用契約制になったことで、利用ニーズも高まり、サービス提供量も多くなっています。制度がもたらした変革は、肯定的な評価が多い中、多くの事業者が介護サービス分野に参入してきました。いわゆる「介護ビジネス」と呼ばれる産業分野です。
サービス分野で働く人々も増加していますが、人材確保のためには賃金引上げが効果的なのに、介護報酬のマイナス改定が続いたことから、介護事業所の経営状況は悪化しているので、職員の給与の引上げ等の処遇改善にも限界があります。
介護福祉士養成校は大幅な定員割れに見舞われていて、将来の人材確保という面でも危うい状況と聞いています。
ハ:介護保険の総費用、給付費は毎年度10%以上の伸びを示し、国や地方自治体の負担増、保険料負担増につながり、高齢者夫婦2人で月額1万円を超えることもあります。医療保険制度と比べて、介護保険の保険料水準は低いが、一方で医療機関を受診することも多いため、医療保険料負担には理解が得られやすい。しかし介護保険の場合は、要介護認定者が高齢者の6人に1人ですので、要介護者でない高齢者は6人中5人となり、自立した高齢者は介護保険給付を受けることはないため、「保険料の掛け捨て」という意識も出てくると思われ、気にかかるところです。
今話題の「こども保険」も、子どものいない人にとっては負担増になるとの批判もあります。国の社会保障の財源を現在の高齢者型から、全世帯型にするという発想も少子高齢化の時代には説得力を持つのかもしれません。
毎日新聞(6/21)に、社会保障費の家族関係への支出割合が載っていました。英国16.7% スエーデン13.1% フランス9.2% ドイツ8.5% に対して日本は5.4% です。
税金半分と保険料半分が介護保険の財源ですが、年金から天引きされる保険料の値上げをするより、税金の割合を増やして介護に応える福祉を充実させてほしいと思うところです。
(社会福祉士・ケアマネージャー)
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8月5日(土)
午後1時〜4時
福祉センター2階 相談室
会員以外の方の相談も受け付けています。
一人で悩まずお電話ください。
介護経験者がお待ちしております。
プライバシーは十分留意いたします。
福祉センター2階 相談室へお越しくださっても結構です。
7月の交流会に参加しました。今回は「やすらいの会」の方々による施術でアロマセラピー、ハンドマッサージも体験しました。前回の体験が心地良くとても楽しみにしていました。丁寧にやさしく腕をマッサージしていただき、改めて施術の心地良さを感じました。マッサージを受けながらのゆったりしたおしゃべりタイムも楽しく、日頃の煩わしいことを忘れて穏やかで贅沢な時間を過ごすことが出来ました。帰宅後お風呂に入っても肌がまだすべすべなのに驚きました。
歌のコーナーでは「鎌倉」や「夏は来ぬ」など恒例の歌のほかに「パタカラの歌」(誤嚥予防の口腔体操の歌)を習いました。ティータイムではお茶を飲みながら参加者皆さんそれぞれの健康法を伺いました。犬の散歩やウオーキングなど歩くことを挙げる方が多かったように思います。熱中症の時期でもあり、水を飲むことを心掛けている方もいらっしゃいました。参加者のなかにお二人も熱中症経験者がいらしたことも驚きでした。 K.T
☆皆さんの感想☆
〇日頃は世話することばかりの介護生活です。アロマでケアされることで ほっと癒されました。
〇話す機会が持ちにくい毎日です。セラピーを受けながらのおしゃべりも 楽しいものでした。
〇アロマセラピーに興味はあっても出向いていくほど体力に自信が持てませんでした。思いがけなく体験が出来て幸せでした。
♪パタカラの歌♪(『ちょうちょ』の旋律で歌ってください。)
パパパ タタタ パパパパ タタタ パパパパ タタタタ
パパパパ タタタ
パパパパ タタタタ パタカラ パタカラ
*「パ」「タ」「カ」「ラ」の発音は食べる時に必要な口の動きと同じです。誤嚥を防ぐために日頃からパタカラの口の動きの練習をしてみましょう。
7月4日台風が接近している蒸し暑い一日、7月の介護相談会が開かれました。初めて参加された方もご一緒に14名の方が参加されました。
介護されている方がゆっくりとお話ししやすいよう、ご本人様に別室でくつろいでいただけるようにし、介護者の方のお話をじっくり伺うことができました。
今後も大勢の出席者の前ではお話ししにくい場合や、ご本人にくつろいでいただける場にと別室を用意させていただきたいと思っています。
9月3日(日)第37回鎌倉福祉まつりが鎌倉市福祉センターで開催されます。当会はバザーに参加いたします。ご家庭で眠っている未使用の日用品(生ものは不可)がありましたら8月1日(介護相談会)、8月11日(運営委員会)にお持ちください。運営委員に連絡をいただければ、ご自宅までいただきに伺います。皆様のご協力よろしくお願いいたします。
【編集後記】
朝顔の花が咲き始め、蝉の大合唱に夏の訪れを知るこのごろですが、関東地方では梅雨は、どこへ行ってしまったのでしょう?猛暑ですね。毎日のように熱中症のことを取り上げています。しっかり食べて寝て水分補給を万全に夏を乗り越えましょう。体調を崩されませんよう、お元気でお過ごしください。
追記 日野原重明先生が天寿をまっとうされましたね。以前りんどうの会にいらしてくださったことを懐かしく思い出しました。ご冥福をお祈りします。
☆会報へのご意見、ご要望は下記の発行者、編集担当までお知らせ下さい。
発行者:かまくらりんどうの会 代表:渡邊武二 TEL45-6307
編集・印刷:菅井TEL46-5369 山際 TEL24-8765
曜日 | 内 容 | 福祉センター | 時 間 | |
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8月1日 | 火曜日 | 認知症介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
8月4日 | 毎週金曜日 | コーヒーポット | 稲村ガ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
8月5日 | 土曜日 | りんどう電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
8月11日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
8月25日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:00〜12:00 |
8月25日 | 金曜日 | バザー値付け | 団体活動室 | 13:30〜17:00 |
曜日 | 内 容 | 福祉セン ター | 時 間 | |
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9月1日 | 毎週金曜日 | コーヒーポット | 稲村ガ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
9月2日 | 土曜日 | りんどう電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
9月3日 | 日曜日 | 福祉まつり | 福祉センター | 10:00〜14:00 |
9月5日 | 火曜日 | 認知症家族相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
9月8日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
9月21日 | 木曜日 | 交流会 | 団体活動室 | 13:30〜15:30 |
9月29日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:00〜12:00 |