(認知症を支える家族の会)
制度が始まった頃、介護者は嫁か娘の立場のケースが多く、専業主婦の方も今より多かったと思います。最近は、女性でもパートとか仕事を持っていますから、専業主婦にはめったにお目にかかれません。私も娘の立場の介護者でした。現在、私の家も高齢者二人暮らしになりました。世帯状況は介護保険が始まった頃と急激に変化していると実感します。周りは、一人暮らしの方が増えていますし、高齢ご夫妻で暮らしておられるとか、子供と暮らしていると言っても親子の核家族をよく見かけます。
世帯がこれほど変化しているのに、介護保険は現実に対応しているようには思えません。
イ:先ず認知症の認定について、動く認知症の人の方が大変だということです。
高齢ご夫妻の老老介護・認認介護(認知症の方が認知症の方を介護すること)や独居によるマンパワー不足、子供が仕事の間は一人になる場合はそのまま過ごすことになります。「手のかかり具合」という物差しですと、身体的に問題のない方は比較的軽く認定されるように思います。認定は介護の困難度を反映できているのでしょうか?
また、本人の置かれている状況については、介護認定に全く反映されません。
環境に左右されやすい認知症の方の場合、トイレ誘導もバリアフリーの施設なら「声掛け」で促し、自分で行える方もおります。しかし病院では、トイレの場所がすぐには解らないのと、探す手間が掛けられないのとでおむつになってしまうので、入院中の要介護状態は重く出る傾向があります。認定方法に生活環境条件を盛り込んでほしいと思います。
ロ:要介護が重くなれば支払いの金額も高くなります。そこでは社会的な生活状態や経済的な要素は全く評価されません。
そこで国は2015年の改正では、制度の持続性を考え、一定の所得のある場合は、自己負担が1割から2割に引き上げられました。今、国会では3割負担導入を審議中です。しかし社会保障である介護保険について、取れるところから取るという考え方で進めてよいのでしょうか?財政難を理由にした家族の経済的負担は、今後も増えると思われます。
高額の年金があったケースでしたが、年金から借金の返済をしていましたから、生活費にも事欠く状況で、毎回のケアマネの相談もお金のことでした。特養入所の希望も、費用負担は困難でした。結局この方は、バタバタしているうちに亡くなられました。高額年金者の場合でも、家庭によって事情は違います。個別の要素の強いようなケースでは負担増は厳しすぎます。
ハ:2015年の改正で、特別養護老人ホーム入所は要介護3から受け付け、介護の必要性の高い方から優先的に入所できるように変わりました。施設現場では介護の手間が増え、死亡退所が多くなっていく傾向で、入所期間が短縮しています。新規入所の7割以上を要介護4と要介護5にすれば、介護報酬が引き下げられていても施設は加算が得られ、収入を上げることができますが、人員基準は変わりません。自分では排泄も食事も摂れない重介護の方が多くなり、仕事量は増える一方なのに、職員のモチベーションが誘導できるとでも思っているのでしょうか?現場の慢性的な人手不足は解消されていません。
政府の「働き方改革実行計画」には「生産性向上・付加価値」の文言に満ち溢れているとのこと、確かに介護の現場にも「生産性の向上のためPCで記録、吸引などの医療行為を付加価値にする」ことも効率的な要素でしょう。しかし、仕事の量が減るわけではありません。
女性の働き方も世帯の在り方も急激に変わっています。「総活躍を期待」するなら、社会保障に関して、特に介護に対しては、仕事に誇りが持てることが大切だと考えます。
そして、利用者には、社会的な要素や経済的な条件も加味し、要介護度で入所を制限する政策は見直してほしいと考えます。
(社会福祉士 ケアマネージャー)
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7月1日(土)
午後1時〜4時
福祉センター2階 相談室
会員以外の方の相談も受け付けています。
一人で悩まずお電話ください。
介護経験者がお待ちしております。
プライバシーは十分留意いたします。
福祉センター2階 相談室へお越しくださっても結構です。
6月15日梅雨の合間の一日、お楽しみ会に参加しました。小池さんの優しいご指導で「鎌倉」を合唱(声を出すのは健康の源だそうです。)、「甲州弁ラジオ体操」(朝ドラ“花子とアン”を思い出します。)で身体を動かした後は「的あてゲーム」に挑戦、高得点を狙って思わず真剣になりました。司会の向山さんの軽妙なトークを聞きながらひとやすみ。食事タイムになりました。お昼は“れざみ”のお弁当。会員の方からの差し入れのケーキもいただきました。
午後は時間いっぱい「スリーA 運動」を体験しました。講師は「よこはまかたつむりの会」代表で、「家族の会」会員でもある田村加代子さんです。
スリーAとは、あかるく,あたまを使って、あきらめないの3つの言葉をモットーに、認知症予防と認知症になっても安心して集える場作りを目的とする活動だそうです。
認知症も早期であれば予防して食い止め、悪化を先延ばしすることが可能なので、身体を動かし、脳のリハビリ活性化ゲームをし、そして寂しい気持ちでいる認知症のご本人に寄り添い「やさしさのシャワー」で心を癒す、そのように前向きに楽しく頭と身体を使って人と交わっていくことが大切とのことでした。
お話を伺った後は、いよいよ脳活性化リハビリゲームです。じゃんけんゲーム、ドジョウと田んぼゲーム、手指を動かすかたつむりゲームと、みなさんの笑い声と歓声が絶えませんでした。手も足も使い、何より頭をめいっぱい使いました。
その日は驚いたことに、寝つきの悪い私があっという間に寝てしまい、朝まで熟睡しました。これからも機会があればまたぜひ参加したいです。T.M
<みなさんの感想>
・ 3年分ぐらい笑ってしまいました。お腹がよじれましたyo。
・ “失敗しても大丈夫、失敗が脳のために一番よ”先生の声が耳に響いて います。
・ 笑い疲れました。大はしゃぎでじゃんけんしている自分にビックリです。
・ なんて楽しかったでしょう!!時間があっという間に過ぎました。
・ 初めての参加なのに皆さんと楽しく過ごせました。お仲間に入れてく
ださい。
鎌倉のまちにはあじさいの花が似合います。6月6日の相談会には10数名の会員と、電話相談にもご協力いただいている社会福祉士でケアマネージャーの坂井レイ子さんが参加されました。
参加者からは、家族会の役割って何だろうという話が出されました。
「自分たちもそうだったが、りんどうの会に来て介護の苦労を涙ながらに話したらスッキリできた。」という介護経験者の話に、改めてりんどうの会の役割の大切さを感じました。
経験を伝えあうことは、とても大事なことだと思います。介護ではみな同じようなことを経験しています。もっとりんどうの会を知ってもらう活動をしていきましょう、、、という提案に全員賛同して、会は終わりました。
◎ 7月の交流会は、前回も大好評だった会員のご家族によるアロマセラ
ピーです。皆様のお越しをお待ちしております。
◎ バザーの献品にご協力ください。詳細は次号に掲載します。
◎ 会の活動にお力を貸していただけませんか?
ご連絡をお待ちしております。(向山46-6424 石井
45-3953まで)
【編集後記】
陽射しが強くなり暑さも本格的になる7月は、女郎花月、涼月という名前も持っています。昔の人は素敵な言葉の表現をしますね。お楽しみ会も終わり、次は10月のバス旅行です。ご参加をお待ちしています。 a. y
☆会報へのご意見、ご要望は下記の発行者、編集担当までお知らせ下さい。
発行者:かまくらりんどうの会 代表:渡邊武二 TEL45-6307
編集・印刷:菅井TEL46-5369 山際 TEL24-8765
曜日 | 内 容 | 福祉センター | 時 間 | |
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7月1日 | 土曜日 | りんどう電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
7月4日 | 火曜日 | 認知症介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
7月7日 | 毎週金曜日 | コーヒーポット | 稲村ガ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
7月14日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
7月20日 | 木曜日 | 交流会 | 団体活動室 | 13:30〜15:30 |
7月28日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:00〜12:00 |
曜日 | 内 容 | 福祉セン ター | 時 間 | |
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8月1日 | 火曜日 | 認知症介護相談会 | 団体活動室 | 13:00〜15:30 |
8月4日 | 毎週金曜日 | コーヒーポット | 稲村ガ崎きしろ | 13:30〜15:30 |
8月5日 | 土曜日 | りんどう電話相談 | 相談室 | 13:00〜16:00 |
8月11日 | 金曜日 | 運営委員会 | 団体活動室 | 10:00〜12:00 |
8月25日 | 金曜日 | 会報印刷 | 団体活動室 | 9:00〜12:00 |
8月25日 | 金曜日 | バザー値付け | 団体活動室 | 13:30〜17:00 |