かまくらりんどうの会 (認知症を支える家族の会)かまくらりんどうの会 今月の話題

更新日: 2019年4月27日

5月の話題

かまくらりんどうの会 今月の話題です

* ★認知症介護相談会★


・日 時・・・5月7日(火) 13時〜15時30分
・ところ・・・福祉センター 団体活動室
☆体験談を通し、知恵の交換をし合う会です。
介護体験者がお待ちしています、お気軽にご参加下さい。
 

*★交流会のご案内★


・日 時・・・5月16日(木) 13時30分〜15時30分
・ところ・・・福祉センター  団体活動室
☆同じ経験仲間の集まりです。
  茶話会や歌、ゲームなどでリフレッシュしませんか。
 皆様のご参加をお待ちしています。
 

「総会にあたって」ご挨拶とご報告


オレンジカフェ
第31回総会にあたって(代表挨拶) 渡邊武二

 昨年度開催した30周年記念事業は、200名を超える来場者があり、反響も大きいものでした。 現在「認知症初期対応チーム」や「認知症支援推進員」が、各地域包括支援センターに設置されています。 しかし、まだまだ制度の周知の不十分さを感じているところです。当会としては、積極的に「地域包括支援センター」の活動に参加し、 地域の皆さんとともに、安心して暮らせる地域づくりに関わっていきましょう。会員の高齢化により、なかなか活動が十分でない点も出てくると思います。 できるところから、その一歩を踏み出していきたいと思っています。今年1年も、楽しい活動ができるよう力を合わせていきましょう。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
第31回総会のご報告  鐘ヶ江裕子

 4月18日第31回総会が開かれました。代表より昨年11月の当会30周年記念事業 「上手に使って明るい生活 福祉機器にふれてみませんか」での成果も報告されました。
記念講演は講師に坂本文典氏(さくら貝サービス事業所所長)による「上手に介護保険を使いましょう」が行われ、ケアマネジャーさんとの関りが、 上手に介護保険を使うカギであることが、よくわかりました。
 議事は白鳥さんを議長に選出し、講演後前年度の活動報告・決算報告・コーヒーポット決算報告・会計監査報告が承認され、続いて今年度活動案・予算案・ 会計監査選出があり、それぞれ承認されました。最後は運営委員の紹介があり、無事総会は終了しました。

  

施設選びと、その準備(4月2日介護相談会報告)


オレンジカフェ
 4月2日、桜の花も見頃のこの日、多くの方々が参加されました。   参加者には最近特別養護老人ホームに入所された方、半月以内に入所予定の方、今後入所を考えている方と、いろいろな立場の方々が、いらっしゃいました。
 施設入所を考える場合、入所される方の状況はもちろん介護する方の負担も重要な要素です。同居のご家族の援助があれば、介護の負担も軽減されますが、介護者が一人、老々介護の場合など、介護者が介護出来なくなった場合は、介護者がケアマネに連絡が取れれば、緊急入所の手続きをとってもらうことが可能です。
 また事前に入所される方の状況を考慮して、よいと思う施設を複数選択し、入所申込みをし、ケアマネに伝えておかれるのもよいかと思います。
 男性が排尿の際にトイレを汚すことで、後始末が大変とも話題になりました。現在高齢の方は、立位で使用される事が多いと思いますが、出来るだけ座位で使用していただくようお願いしてみてはいかがでしょうか。

  

* 介護の悩みお電話下さい。りんどう電話相談(認知症相談)

相談電話担当者


5月4日(土)
午後1時〜4時

福祉センター2階 相談室

相談電話 りんどうテレホン0467-23-7830 

会員以外の方の相談も受け付けています。
一人で悩まずお電話ください。

介護経験者がお待ちしております。
プライバシーは十分留意いたします。
福祉センター2階 相談室へお越しくださっても結構です。

 

「認知症とともに笑顔で生きる」認知症になってもあきらめないー丹野智文さん講演会報告 岡 三智子  


 1月29日鎌倉芸術館で、39歳でアルツハイマー型認知症と診断された丹野智文さんの講演会がありました。はじめに市の高齢者いきいき課担当課長より、2025年には認知症と診断される方が5人に1人となると予測される。“認知症になっても安心して過ごせる町鎌倉”を目指し、ご本人のお話しを伺いたいと講演をお願いした、と紹介がありました。
 丹野さんは仙台在住の44歳。2人のお子さんのお父さんです。会社の理解を得て、現在も以前の職場で仕事を続けられています。
 優秀なセールスマンだった丹野さんは、診断を受ける5年ほど前から物覚えが悪くなりはじめ、誰が自分の顧客なのかわからなくなり、さらにスタッフの名前もわからなくなったことで、受診を決めました。
 物忘れ外来を受診、大学病院での入院検査を経て、認知症と診断されました。
 診断以降インターネットや役所で得られる病気についての情報は、病気の進行速度や寿命などについても良いものが無く、将来への不安が募るばかりだったそうです。
 その後丹野さんは「若年性認知症の家族の会」があることを知り、参加するようになりました。「病気が進行した時に妻が頼れる所を作りたい。」という思いからだったそうです。そこでは優しい人達に出会い抱えている不安を話すことが出来ました。
 認知症初期は見ためではわからず、認知症の患者であるという理解が得られ難いため、丹野さんは病気をオープンにして、人からの手助けを求めようと思ったといいます。
 オープンにすることで子どもたちがいじめにあうのではないかという懸念もありましたが、お子さんたちのオープンにすることの了解と、お父さんへの励ましがあり、乗り越えることができたそうです。
 今では全国に赴き、認知症の当事者として、生活上の工夫や、当事者であるご自分が感じるたくさんの事柄を伝え、認知症への理解を広げる活動をされるようになりました。
 丹野さんの当事者としての気持ちや、生活上のたくさんの知恵と工夫を伺い、また明るさに触れ、加齢と認知症への漠然とした不安が少し減ったように思います。「病気になって出来なくなることもあるが、新しく出来ることもある。認知症になっても支えらえる社会を作ればいい。」という力強い言葉もありました。
 講演後の質問コーナーも含め、私たちのような家族会の方々はもちろん、いろいろな方にぜひ聞いていただきたい講演でした。

◎丹野さんの工夫あれこれ
▼記憶の補完に、パソコン、スマホなどの機器を使っている。(ただ毎日使っていないと操作方法を忘れてしまう。)
▼パスワードを忘れてしまうので、顔認証にしている。
▼職場では事務職。2冊ノートを作り1冊は仕事の段取り、1冊はフォルダーの出し方など、作業方法を記している。終わった仕事にはしるしをつけている。
▼質問は一つずつ。二つの質問を一度に言われると忘れてしまうので。

◎皆さんの感想
▽認知症の方にとって、環境がとても大切、認知症のことをよく知り関わることで、認知症の方の気持ちが変わる。言い方、伝え方の工夫が日常の穏やかさに通じるというお話しを伺って、日々の自分を反省しました。(M・Mさん)
▽「お昼に何食べた?」と忘れていることを聞かれるよりも、「夕飯何食べたい?」と聞かれると、うれしくホッとする。」本当にその通りですね。(S・Iさん)
▽毎日の介護に役立つことが満載のお話しでした。(T・Kさん)
▽病名で見ないで、その人自身を見てください、という言葉は身に沁みました。(A・Kさん)
▽学生時代の友人にみんなのことを忘れてしまうかもしれないと言った時に、自分たちは覚えているから大丈夫と言われたお話し。丹野さんを囲む暖かい人間関係がわかりました。大切なことですね。 (T・Nさん)
▽近頃家事の失敗が多くなりました。いろいろな機器を使った丹野さんの工夫を聞き、これだ!と目からウロコの気分です。早速参考にさせていただこうと思いました。(F・Yさん)

◎丹野智文さん著書    「笑顔で生きる」(文藝春秋社刊 1566円)

  

浴室のリフォームについて 坂井レイ子(社会福祉士・ケアマネジャー) 


 高齢期に入って転倒やヒートショックなどの入浴事故を防ぐためには、どんな浴室が望ましいのでしょうか。住宅改装業者に聞きました。

@ まずは浴室の入り口です。浴室の内側に開くドアは、入浴中に浴室で人が倒れた場合、体が邪魔して外から開かなくなる恐れがあります。 取り替える場合は中折れ戸がお薦めです。ドアを開ける時にスペースが足りず、救助する際にドアごと取り外せるタイプが多いからです。

A 脱衣所に水が漏れないように浴室の床が一段低くなっている場合は、入り口に段差があり、転倒リスクが高くなります。 床のかさ上げは戸建てでも集合住宅でも可能です。脱衣所に水が出ると階下の水漏れにつながるので、浴室出入口に排水溝を設けた方がよいでしょう。 業者さんは、段差をなくせば、車いす生活になっても入浴用車いす(シャワーキャリー)の利用が可能になるといいます。

B 古い浴槽は高さが洗い場から60センチ以上あるような深い場合もあり、足腰が弱まると跨いで出入りするのが大変になります。膝に負担がかかったり、跨ぐ際にバランスを崩しやすくなったりするので注意したいです。 浅型の浴槽への変更は、浴槽の種類にもよりますが工費込みで10万〜30万円程度です。

C リフォームの際は福祉用具を使うことを念頭に置いてください。   入浴中に福祉用具を使うと動作が楽にできます。 立ったりしゃがんだりすることが負担になれば、入浴専用の介護用のいすに座って体を洗うとよいでしょう。いすに座って使いやすいように洗い場の蛇口の位置を高くすると便利です。

D 浴槽の周囲に手すりを付けるとスムーズに動けて、転倒防止になります。手すりは棒状だけでなくL字型もあり、施工費も含め1本1〜3万円程度で、取り付けられます。

こうした福祉用具は、浴槽内に段差があったり、浴室の強度が足りなかったりすると、使えないことがあります。工事にかかある日数は、3、4日ですが、施工費や浴槽の値段を含めて合計の費用は約70万円。介護保険の住宅改修は20万円です。介護準備(介護予防)でも利用できます。 リフォームで気をつけたいのは、浴槽を使う人の動線や身体状況を、十分に聞き取ってくれる設計・施工業者に頼むことです。 一人一人のニーズを汲み取ることができる業者がよいと思います。

  

「ご縁もまた宝」高嶺紀子 


私は、三月号の会報にて、「子は宝」というお話を書かせて頂きましたが、「ご縁もまた宝」だという事をお伝えさせて頂きたいと思っております。
  長年の介護生活の話を友人に話します時に、私は「介護とは、巨大な渦で、あっという間に飲み込まれて自分が何処にいるのかがわからなくなる、自分自身を見失いがちになる。」とお伝えする事があります。
 何故ならば、私が介護生活の中で自らの許容範囲を超えて頑張ってしまった為に「介護うつ」に罹ってしまったからです。
 介護生活が三年目に入った頃、当時99歳だった祖母は、施設に入居していたものの病気になり、入院生活を余儀なくされ、しかも食事も摂れない程衰弱した状態が続いておりました。私はほぼ毎日、片道一時間以上かけて病院(横浜市)に通い、更には両親の介護、帰宅後は自らの家族(夫と子供二人)の事を一人でこなしておりました。
 そして百歳になった祖母を見送ってほっとしたのも束の間、今度は自分が食欲が無くなり、夜も眠れず、気分が落ち込むという日々が続くようになり、近所のクリニックで「うつ病」と診断されました。 元気になった今考えますと、その当時の私は、自らの限界を超えてしまっていた事は明らかです。しかし、その当時の私は「これ以上無理だ、出来ない。」と、判断する事はありませんでした。先程書かせて頂きました様に、自分自身を見失っていたと思います。
 お陰様で、現在は回復し元気に生活しておりますが、何故「介護うつ」に罹ってしまったかを考えますと、その当時の私は、友人と会ったり、映画を観たりと、自分の時間を持つ事はありませんでした。父や母が大変な時に、自分が楽しい事をするなんて‥と生真面目な性格もあったかもしれません。そして一番大切な事と私が感じておりますのは、孤立化していた事です。
 私が、介護生活をスタートした2002年当 時は、現在の様に介護に関する情報も多くなく、私はたった一人で、祖母や両親の介護に関わっておりました。何かあっても一人で問題解決しようと思っておりました。そこに「介護うつ」に陥った大きな要因があったと感じた私は、元気になった今、何かあれば相談窓口に出向き、家族とも良く話し合い、積極的に人との関わりを持つ様心がけております。今、正に介護に関わっておられる方々にお伝えしたい事、それはご家族の介護が大変でも、ご自身の時間を大切に、リラックスする時間をたとえ短くても取って頂きたいと思っております。介護者の笑顔は、介護される側にも返っていくものと、私は感じております。そして、一人で抱え込まずに、助けを求めて欲しいと願っております。
 私は「かまくら りんどうの会」の皆さまに出逢い、多くの事が好転致しました。介護、特に認知症の介護をご経験された方々は、多くの徳を積まれ、大きな器の方が多いと大変尊敬しております。そして私は「ご縁もまた宝」という言葉を噛みしめ、皆さまに感謝しております。

  

編集後記 

 
先日無事に今年度の総会が終わり、新しい年度が始まりました。 平成から令和と年号が改元されました。改まった気持ちで新たな時代のはじまりを迎えております。かまくらりんどうの会が、皆様にとりましても心のよりどころや発信の場所であり、お役に立てる情報をお届けしたいと思います。 これからもよろしくお願いいたします。a.y ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆会報へのご意見、ご要望は下記の発行者、編集担当までお知らせ下さい。
発行者:かまくらりんどうの会   代 表:渡邊武二 TEL45-6307
編集・印刷:菅井 TEL 46-5369  山際 TEL 24-8765

     
 

* ・りんどう5月の予定


曜日 内 容 福祉センター 時 間
5月4日 土曜日 りんどう電話相談 相談室 13:00〜16:00
5月7日 火曜日 認知症介護相談会 団体活動室 13:00〜15:30
5月10日 金曜日 運営委員会 団体活動室 10:00〜12:00
5月10日 毎週金曜日(5月は10日から) コーヒーポット 稲村ケ崎きしろ 13:30〜15:30
5月16日 木曜日 交流会 団体活動室 13:30〜15:30
5月24日 金曜日 会報印刷 団体活動室 9:00〜12:00

 

* ・りんどう6 月の予定


 
曜日 内 容 福祉セン ター 時 間
6月1日 土曜日 りんどう電話相談 相談室 13:00〜16:00
6月4日 火曜日 認知症介護相談会 団体活動室 13:00〜15:30
6月7日 毎週金曜日 コーヒーポット 稲村ケ崎きしろ 13:30〜15:30
6月14日 金曜日 運営委員会 団体活動室運営委員会 10:00〜12:00
6月20日 木曜日 交流会 団体活動室 13:30〜15:30
6月28日 金曜日 会報印刷 団体活動室 9:00〜12:00