かまくらりんどうの会 (認知症を支える家族の会)かまくらりんどうの会 今月の話題

更新日: 2019年3月23日

4月の話題

かまくらりんどうの会 今月の話題です

* ★認知症介護相談会★


・日 時・・・4月2日(火) 13時〜15時30分
・ところ・・・福祉センター 団体活動室
☆体験談を通し、知恵の交換をし合う会です。
介護体験者がお待ちしています、お気軽にご参加下さい。
 

*★総会のご案内★


・日 時・・・4月18日(木)13時30分〜15時30分(受付13時から)
・ところ・・・福祉センター  第一・第二会議室
・講 演・・・
・講演者・・・
・議 題・・・平成30年度 活動報告・決算報告  
       平成31年度 活動(案)・予算(案)・役員紹介
 

高齢者向け施設と「サ・高・住」  坂井レイ子(社会福祉士 ケアマネジャー 看護師)


オレンジカフェ
 @ 高齢者向け施設のあれこれ
 高齢介護施設には、民間と地方自治体などが運営するものがあり、その中でさらに種類が分かれています。 民間介護施設には、「有料老人ホーム」「サービス付き高齢者住宅(サ高住)」「グループホーム」などがあります。有料老人ホームは、24時間体制の介護サービスが受けられる「介護付き」、状況に応じて外部の介護サービスを受けられる「住宅型」、食事提供や生活サポートなどを受けられる「健康型」の3種類に分けられます。サ高住は、自由度が高く、外部の介護サービスが受けられる住居型の介護施設です。
 グループホームは、認知症の高齢者が介護ケアを受けながら共同生活を送ります。 さらに自宅介護が困難な高齢者向けの「特別養護老人ホーム」や、在宅復帰を目指して生活する「介護老人保健施設」、医療の必要な要介護高齢者の長期療養施設である「介護療養型医療施設」もあります。    
 他方では、低額で生活サポートや介護サービスを受けられる「ケアハウス」「軽費老人ホーム」や、精神的・経済的理由により自宅での生活が難しい高齢者が生活する「養護老人ホーム」、バリアフリー設計の公営住宅で、浴室に緊急通報装置が設置され見守り機能が活用されている「シルバーハウジング」(高齢者世話付住宅)などがあります。

A サービス付き高齢者向け住宅とは
 先月号の“見守りの付いた賃貸施設”は「サービス付き高齢者向け住宅」のことです。入居条件は、60歳以上であること、または要介護者・要支援者であることです。入居可能なレベルは、介護不要から軽度介護の高齢者が対象です。ただし、施設によっては、「認知症を患っていない」「身の回りのことが自分でできる」などの条件を設定しているところがあります。費用は、敷金・礼金のほか、月額利用料が支払えなくなったときのための保証金、家賃の前払い分などを含め、数十万〜数百万円が必要になります。敷金はかからない場合もあるので、心当たりの施設がある場合は、確認してみましょう。入居後は、家賃や光熱費、管理費などを含む月額利用料、介護サービスを受ける場合は介護保険料などを含め、月額約10万〜30万円を支払います。 

B サ高住のサービス
サ高住で受けられるサービスは、専門家による安否確認と生活相談です。
安否確認は、職員が定期的に訪問したり、食事を提供する施設では、朝食・夕食時などに確認をしたりする人的なものと、ビデオカメラや感知センサーの設置などのシステムによるものと2種類があります。施設によっては両方の安否確認を組み合わせているところもあります。 生活相談は、常駐の生活相談員が、ゴミ出しや買い物の代行、家族への連絡代行、病院への付き添い、緊急時の医療機関への連絡など、入居者の生活サポートを行います。生活相談だけでは介護サービスは含まれていないため、介護が必要な入居者は外部事業者との契約をする必要があります。 

C サ高住のメリット・デメリット
 施設内は、「段差がない」「手すりが設置されている」といったバリアフリー設計になっています。部屋は個室で、キッチン、トイレ、洗面台などがあります。食堂や、リビングなどの共有生活室が備わっている施設が多いのですが、能訓練室や理美容室などはありません。 安心のサービスと設備に加え、メリットは、介護施設では、入居者の外出に許可や付き添いが必要になることがありますが、サ高住は、外出や外泊、来客などに制限がないところが多く、他の介護施設と比べ、自由度の高い生活を送ることができます。 自炊も可能で、有料の食事提供サービスを受けられる施設が多いため、食事に困ることはないでしょう。
 自立している人のみが入居できる健康型有料老人ホームとは異なり、ある程度の介護や支援が必要な人が入居できる点もメリットです。 通常の賃貸住宅は高齢者の入居が難しいこともありますが、サ高住は入居条件があまり厳しくないため、通常の住宅からの住み替えがしやすいというメリットがあります。デメリットは、入居後に介護レベルが高くなった場合は住み続けることが難しく、退去を求められる可能性があります。介護・医療サービスを受けるときは別途費用がかかるので、状況によって、支払う費用が高額になってしまいます。また運営事業者によって設備やサービス内容、サポート体制などが異なるため、どの施設を選べばよいか判断が難しいというデメリットがあります。人によっては必要なサービスを十分に受けられず、入居後に不便さを感じることがあるかも知れません。

D 介護が必要になったら
 サ高住と似ている施設に「住宅型有料老人ホーム」があります。ここでは、それぞれの契約方式やサービスの違いについてふれます。サ高住は、基本的に安否確認と生活相談のみを受けることができ、介護サービスは外部事業者と契約しますが、住宅型有料老人ホームは、外部事業者による介護サービス、食事提供、健康管理などの中から、希望のサービスを選択することができます。また、機能訓練室やトレーニングジムなどの設備面、レクリエーションやイベントなどが充実しているのも住宅型有料老人ホームの特徴です。生活の自由度の違いは、サ高住は、外出や外泊に制限がなく、自由にできる施設がほとんどです。一方、住宅型有料老人ホームの多くは、外出や外泊に一定の制限が定められています。より一般住宅に近い暮らしを望むのであれば、サ高住を選ぶほうが良いでしょう。 サ高住は、賃貸住宅と同様、入居時に敷金や礼金などが必要な「賃貸借契約」であるのに対し、住宅型有料老人ホームは、入居時に一時金を支払うことで部屋と介護サービスの使用を同時に契約する「利用権契約」です。サ高住は、原則として25平方メートル以上の居室面積、食堂やリビングなどの共有スペースが十分にある場合は18平方メートル以上の居室面積が義務付けられています。それに対して住宅型有料老人ホームは、施設によって居室面積がバラバラです。 
鎌倉にもサ高住は沢山あります。どこを選ぶかは考えながらでしようかしら。
  (知っておきたい介護からの抜粋)

  

施設利用の際に考えることは・・・(3月5日介護相談会報告)


オレンジカフェ
 桜の便りが待たれる、3月5日 介護相談会に多くの方にお集まり頂きました。 デイサービス、ショートステイを利用する際、どこにしようか悩む方が多いと思います。介護者や、ご本人が実際に足を運び、施設の雰囲気を体験なさるのは大切なことです。デイの場合は送迎の範囲が限られていますし、入浴出来ない施設もあります。また比較的お元気な方が多いところに、症状の重い方がお入りになると、戸惑われることもあるでしょう。介護が大変になりショートステイを利用する必要が出てきた場合は、ご本人のために出来るだけデイサービスと同じ施設をお薦めします。それが適わない場合、施設の担当者に事情を詳細に説明し、善処してくれるよう頼みましょう。ショートステイを受け入れていない施設もありますので、デイを利用する際に確認しておくと良いでしょう。
 最終的な入所を考える際には、取り敢えず、とグループホームや有料老人ホームに入所してしまうと、そこから特別養護老人ホームに移ることは非情に難しくなります。老人保健施設は期間に限定がありますが、いずれ特別養護老人ホームにとお考えの場合、特別養護老人ホームの申込みをし、空くのを待つ間入所出来、その後移ることが出来ます。多床室にするか個室にするかは、金額だけでなくご本人の生活状況、性格なども十分考慮されると良いでしょう。
 障害者手帳を取得されている方は、申請することで、交通費、医療費等種々の助成があります。障害者手帳も申請が必要です。車椅子をご利用の方は、市役所に問い合わせをされてはいかがでしょうか

  

* 介護の悩みお電話下さい。りんどう電話相談(認知症相談)

相談電話担当者


4月6日(土)
午後1時〜4時

福祉センター2階 相談室

相談電話 りんどうテレホン0467-23-7830 

会員以外の方の相談も受け付けています。
一人で悩まずお電話ください。

介護経験者がお待ちしております。
プライバシーは十分留意いたします。
福祉センター2階 相談室へお越しくださっても結構です。

 

あれから7年、現在の妻の様子(静岡だより-其3) 白鳥哲夫  


 昨春の会報でご報告してから、また1年が経ちました。平成24年4月に妻が今の特養(静岡市)に移ってから早いもので、もう7年になります。この1年間、日本列島を縦断するが如くあちこち(西日本、北大阪、北海道など)で忌まわしい天変地異に見舞われた年でありましたが、他方山口県では行方不明だった2歳幼児を救出して、一躍時の人となったスーパーボランティア尾畠春夫さんの明るい話題に沸いた年でもありました。そんな1年でしたが、妻にとっては全く与かり知らないままで過ぎた1年でした。ADL面であまり大きな変化も無くて、すこぶる穏やかで安定した(快食・快眠・快便の)日々を過ごしてこられました。この1年間を振り返ってみて、これと云った特筆するようなエピソードはありませんでしたが、この1年間の妻の様子を2つの話題をもってご報告してみたいと 思います。
【1】.最初に、そんな妻のこの1年間の健康状態についての経過報告です。その指標となる栄養ケアマネジメント資料の直近(平成30年11月)とその前(平成29年11月)の各データの比較を通じて示します。前回も申しました様に、重度の認知症患者と言えども、健康維持には“食”との関係が非常に重要だと改めて痛感しています。              
氏名:白鳥容子 2012年4月9日入居 年齢:70歳 性別:女 アルツハイマー型認知症 要介護度:5
身長:162cm 体重:59.1Kg(昨年54.6Kg) 肥満度:22.5【低】(昨年20.8【低】) 体重変化率:【低】(6ヵ月で8.2%増)
血清アルブミン値:【低】4.2(3.6g/dl以上) 食事摂取量:【低】主、副、総合99% 
栄養補給法:【低】常食を経口摂食   褥瘡・無し:【低】
栄養面、食生活上での問題は無し【低】 栄養リスクの総合判定:【低】
(注)栄養リスク判定基準は、【低】=良 【中】【高】=要改善あり
               
 栄養ケアマネジメントとは何? かについては、前回ご報告しましたが、
1.栄養スクリーニング 2.栄養アセスメント 3.栄養ケアプランから構成されるとのことです。栄養リスクレベルの総合判定が【低】であることがベストだそうで、その意味では、この1年間も妻は引き続いてベストな状態にあるようです。栄養ケアマネジメントのお蔭で「妻が良好で安定した食生活」の維持できていることを定量的に知ることができています。昨年に比べ体重が増えているが、妻の場合心配するレベルにはなく、今後にあって糖分(炭水化物)摂取量の調整をして、体重コントロールしていくそうで、お任せすることにしました。施設側では、むしろ体重減少の方が重要観察事項だそうです。体力や生命維持力など低下を示すもので、その把握を重視するそうです。

2.もう一つの話題ですが、「傾眠」について記したいと思います。昨年の秋(10月)、色々所用があり2週間ほど妻に面会できない時期がありました。久し振りに面会した時、日中椅子に座って(座位の姿勢で)過ごしているのですが、以前と違って何か覇気がない(うたた寝癖が強い)ようで気になりました。職員(介護士や看護士)に聞くと、バイタル値(血圧、体温、心拍数など)に異常は無いし、食事も普段通りで全量喫食できていて原因は不明だが、「傾眠傾向」が出ているみたいとの話でした。高齢者(認知症患者も含め)によくみられる症状だそうです。声掛けや肩をポンと叩くと云った弱い刺激で意識を取り戻す程度の軽度の意識障害から昏睡と云った重度な症状まで色々あるが、妻の場合軽度とのことでした。職員と改善策を相談した結果、私が面会時にいつも励行している生活リハビリ(50mの手引き歩行と、10回の椅子立ち上り:スクワット)を再開継続してみてはと云うことで様子を見ることにしました。最初の1週間ほどはあまり効果が見られなかったが、翌週辺りから明らかに傾眠傾向は軽減し、今では元のレベルに戻っております。ここで感じたことは、特養の生活者(重篤でない入居者)は、大体においてリビングルームに集まって、ぼんやりテレビを見て終日過ごしているか、ソファーにもたれてうたた寝(傾眠)していると云った姿が一般的です。傾眠を放置していくと、やがて重度化(傾眠→混迷→昏睡)していき喫食障害(脱水症状や栄養不足、誤嚥も含む)や運動不足による筋力低下をきたすなど、危険な状態をまねく場合もあるそうです。余暇を使って私が妻にしているような積極的な生活リハビリは、限られた職員配置数から施設側に依頼することはできません。
 このようなQOL、ADL面での改善には、継続的な適度の運動(体幹刺激)が重要で、これには家族サポートの有無がカギだと改めて痛感しています。前回もご報告した「嚥下機能の維持」にも関りが深いテーマです。今回の「傾眠傾向」の軽減解消にも、体幹(筋肉、神経)刺激が有効だと云うことを新たに知ったこの1年間でした。私はこれを7年間継続励行してきましたが、今後も続けていく所存です。

  

絵本紹介「だいじょうぶだよ −ぼくのおばあちゃん」 


著者は認知症研究の第一人者で、長谷川式認知症スケールの開発者、そして 昨年ご自身が認知症であることを公表された長谷川和夫医師です。先生が体 験されたご家庭での出来事を通じて、認知症の方々への配慮を求められてい ます。(作・長谷川和夫 絵・池田けんえい ぱーそん書房刊 1200円+税)

  

編集後記 

 
春陽麗和(春の光が麗しく和やかで良い)の季節ですね。 平成もあと1ヶ月となりました。皆様にはどんな想い出がおありでしょうか。 今月は総会があります。春風を感じながらお出かけくださいa.y ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆会報へのご意見、ご要望は下記の発行者、編集担当までお知らせ下さい。
発行者:かまくらりんどうの会   代 表:渡邊武二 TEL45-6307
編集・印刷:菅井 TEL 46-5369  山際 TEL 24-8765

     
 

* ・りんどう4月の予定


曜日 内 容 福祉センター 時 間
4月2日 火曜日 認知症介護相談会 団体活動室 13:00〜15:30
4月5日 毎週金曜日 コーヒーポット 稲村ガ崎きしろ 13:30〜15:30
4月6日 土曜日 りんどう電話相談 相談室 13:00〜16:00
4月12日 金曜日 運営委員会 団体活動室 10:00〜12:00
4月18日 木曜日 総会 第1・2会議室 13:30〜15:30
4月26日 金曜日 会報印刷 団体活動室 9:00〜12:00

 

* ・りんどう5 月の予定


 
曜日 内 容 福祉セン ター 時 間
5月4日 土曜日 りんどう電話相談 相談室 13:00〜16:00
5月7日 火曜日 認知症介護相談会 団体活動室 13:00〜15:30
5月10日 金曜日 運営委員会 団体活動室 10:00〜12:00
5月10日 毎週金曜日(5月は10日から) コーヒーポット 稲村ガ崎きしろ 13:30〜15:30
5月16日 木曜日 交流会 団体活動室 13:30〜15:30
5月24日 金曜日 会報印刷 団体活動室 9:00〜12:00