4月の話題

★総会のご案内★

★認知症介護相談会★

振り込め詐欺に気をつけて　　　坂井レイ子(社会福祉士　ケアマネジャー）

　振り込め詐欺は、これまでの現金を振り込ませる「振り込み型」から、代理人を名乗って受け取る「手渡し型」へと変わってきています。家族が大事と思うところにつけ込む卑劣な行為は、許せるものではありません。高利サラ金営業が難しくなったので、振り込め詐欺に切り替えたとでも言うのでしょうか？　　
　オレオレ詐欺のことはニュースで知っていたし、いくら犯人が最新の手口を用意しても、嘘の電話に騙されて被害者になるとは思いません。「なぜみんな騙されるのかしら」と話していたのに、いざ電話があって助けを求められたら息子と疑うことなく、お金を下ろして渡してしまうのです。怪しいと思って確認したら「オレオレ詐欺じゃないよ」と言われて信じてしまった。息子の名前を言ったので信じてしまった。関心がないために、振り込め詐欺がどういうものか知らなかったなども、決して他人事ではありません。実行犯側は、犯行の手口を迅速に変更、適合させます。
　自分が知っている電話番号などで確認するようにしましょう。日頃から留守番電話にしておき、相手を確認してから電話に出るようにしましょう。お金はすぐに振り込まないで家族に相談することです。恥ずかしいことだから・・・と一人で悩んで判断しないで誰かに相談してください。心配して声をかけてくれる人には耳を傾け、少し冷静に考えるようにしてみましょう。還付金等詐欺被害者の心理は「自分は絶対に大丈夫！」だという「大丈夫幻想」を持っているとか。市役所などの公共機関名を出されるとあまり疑わないことが多いそうです。

　詐欺犯は、こういうセリフを使います。（神奈川県警 振り込め詐欺対策）

イ：実際私の所にかかった電話です。「高島屋のカトウですが、JCBカードで中国人が6万円のコートを買いました、全国銀行協会に電話して下さい。」とのこと。
　私の名前と生年月日、住所を相手が言います。驚きです。百貨店社員を名乗り「あなたのクレジットカードが不正につかわれた・・・。」百貨店、金融機関などの社員をよそおってキャッシュカードを取るという手口です。私も引っかかりそうになりました。 神奈川県警察本部捜査第二課 特殊詐欺対策情報班にすぐ電話したところ、「高島屋と全国銀行協会」はセットで名前が使われることが多いそうです。

ロ：郵便局の窓口で局員から使い道や振込先との関係を何度も聞かれたが、「話が大きくなると会社に知れてクビになっちゃうから郵便局の人には余計なことを言わないで」と言われていたので「「大丈夫ですから。」と強引に振り込んでしまった。

ハ：銀行の窓口で「詐欺の可能性はありませんか」と何度も確認されたが自分はそんなものにあうはずがないと思っていたので「失礼じゃないか」と怒って強引に振り込んでしまった。
ニ：「弁償しないと会社をクビになってしまう。すぐに東京に届けに来て欲しい。助けて」と電話が。すぐにお金を下ろして東京へ。会社の同僚という人にお金を渡した。振り込め詐欺の手口はいつも同じではありません。相手の話だけですぐに信用せずに、家族や連絡があった施設等に確認を取るようにしましょう。

ホ：「電車にカバンを忘れた」と息子（孫）を名乗る者から電話。『鉄道会社の落とし物係』を名乗る者から「お宅のお子さんのカバンを拾得した」と電話連絡がある。その後、すぐ息子（孫）から「今日中に取引先に支払わなければいけないお金（小切手）も入っている。大変なことになる。お金を貸して欲しい。」と電話が。事前に鉄道会社から連絡が入っていたので、信用し息子（孫）の会社の同僚を名乗る者に手渡してしまう。　

へ：「あなたの口座（カード）が詐欺事件に悪用されている。銀行協会から連絡がある。」などと警察官をかたる者から電話が。次に「新しいカードに交換する必要があるので取りに行く。手続きに必要なので暗証番号を教えてほしい。」などと銀行協会をかたる者から電話がある。家で待っていると協会職員を名乗る者が現れカードを渡してしまう。その後カードが犯人に使われ、お金を引き出されてしまう。 預金保険機構をかたる同様の手口もあります。

ト：身に覚えのない料金請求のメールなどに、あわてて電話したりメールしないでください。プリペイドカードや電子ギフト券を購入するよう他人から指示された場合、詐欺の可能性があります。絶対にそのカード番号を相手に伝えないでください。 プリペイドカード番号等を伝えてから詐欺にあったと気づいた場合は、早急にプリペイドカードの発行会社へ連絡しましょう。犯人が換金する前に番号等を無効にできれば、被害を食い止められる場合があります。

チ：「医療費の払戻しがあり、期限は今日までとなっています。」と電話が、さらに「手続は、以前に送った書類をお持ちならば銀行でできますが、無いようならATMでなければできません。」と言われる。自宅近くのATMへ行き、電話で言われるままに振り込みボタンを押して数字を入力し、犯人の口座に振り込んでしまった。

リ：「市役所や区役所の職員」や「年金事務所」など公的な組織や団体名をかたって連絡がくることもあります。 どのような人物からの電話であろうと、還付金などの払戻しをATMで手続することは絶対にありません。

ヌ：「△△貴金属協会」という団体から投資のパンフレットが、突然、送られてくる。"金"にかかわる投資商品の購入を呼びかける内容で、先着100人に東京オリンピック・パラリンピック記念金貨を限定プレゼントすると書かれている。その後、大手新聞記者を名乗る者から電話があり投資を勧められた。現金を送ったところ協会とは連絡が取れなくなった。「あなただけ」「今だけ」という誘い文句は詐欺の可能性が高いです。

ル：大手旅行会社をかたって「東京オリンピック・パラリンピック開会式の特別席専用予約販売」の勧誘。大手新聞社をかたって「オリンピック・パラリンピック関連企業への投資。東京オリンピックの入場券のプレゼント付き」と勧誘。

オ：某テレビ局をかたる者から電話があり、「今度うちの局で、振り込め詐欺に遭った方の被害を救済するための番組を予定している。被害に遭ったお金が戻ってくるかもしれないので、状況を詳しく教えて欲しい。」と連絡が。数日してまた電話があり、「番組で救済するために、弁護士との手続上少しお金を払ってもらうこととなる。お金が返ってくるのだから協力して欲しい。」と。お金が返ってくるならば・・・とお金を振り込んだ。

　お金を詐取することに成功した人には印が付けられ、「カモリスト」として他の詐欺にも使われていることが明らかとなっています。「もうだまされないぞ」と思っていても犯人の巧みな話術で二次被害、三次被害に遭ってしまうこともあります。怪しいと思ったら迷わず相談してください。
「今の電話・・・もしかして」と思ったら　けいさつ総合相談センター＃9110または最寄りの警察署へ迷わず相談してください。「♯9110」は、犯罪被害の未然防止など、生活の安全を守るための相談窓口です。

神奈川県警察本部捜査第二課　特殊詐欺対策情報班　 電話番号 ０４５（２１１）１２１２ （内線４２８２〜４２８５） 受付時間 平日 月曜日〜金曜日（土曜日・日曜日・祝日・年末年始は除く） ※ 午前８時30分〜午後５時15分

介護の悩みお電話下さい。りんどう電話相談（認知症相談）

4月7日(土)
午後１時〜４時

福祉センター2階　相談室

会員以外の方の相談も受け付けています。
一人で悩まずお電話ください。

介護経験者がお待ちしております。
プライバシーは十分留意いたします。
福祉センター２階　相談室へお越しくださっても結構です。

介護体験に感銘を受けました　T.S　

　梅薫る季節を迎えすっかり過しやすくなった3月6日介護相談会がありました。
　今回は初参加の方も迎え、いつもの多くの皆様が集い、大変和やかで活発な歓談のひとときを共有することができました。いくつかの印象に強く残った話題を以下にご報告いたします。

★20年近く認知症のご両親を在宅介護と施設介護を併用しながら、さまざまな苦労を乗り越えて、看取りまでされた方からのお話しです。
　凄絶な長い年月を乗り越えられたのは、一にも二にも同居のご子息の認知症に対する深いご理解とご協力があってこそなし得たとの内容で、大変感銘を受けました。

★高齢のお母様を90歳過ぎの看取りまで介護された方のお話しです。
　その後ご家族が新たに認知症を発症されて、今まさに急性期にあり、徘徊をはじめとするさまざまな周辺症状にお悩みで、介護のコツや対応の仕方について、いろいろと知りたいということでした。
　他の介護体験者の皆さんの経験から、さまざまなアドバイスが多数示されて、大いに参考にしていただけそうでした。安堵したご様子が何より印象的でした。

　よい介護とは、認知症のご本人にとって、ほんとうに安心できる介護者が、いかに密接に寄り添えるか否か？また介護者が認知症のことをよく理解しているか否かが大切だということを、改めて気づかされたような集いでした。