かまくらりんどうの会 (認知症を支える家族の会)かまくらりんどうの会 今月の話題

更新日: 2017年8月29日

9月の話題

かまくらりんどうの会 今月の話題です

* ★認知症介護相談会★


 ・日  時・・・・・9月5日(火) 13:00〜15:30
 ・と こ ろ・・・・・福祉センター 団体活動室
 ☆体験談を通し、知恵の交換をし合う会です。
   お気軽にご参加ください。介護体験者がお待ちしています。

    ★交流会★
 ・日  時・・・・・9月21日(火) 13:30〜15:30
 ・と こ ろ・・・・・福祉センター 団体活動室
 ☆ご本人様もご一緒にゲームや茶話会で心身ともにリフレッシュしませ   んか。
   

     

介護予防    坂井レイ子  (社会福祉士 ケアマネジャー)


オレンジカフェ
 聖路加国際病院名誉院長で、文化勲章受章者の日野原重明先生が7月18日、御逝去されました。105歳。『りんどうの会』でもご講演いただいたことを思い出します。ご冥福を祈りいたします。

 先生は当時成人病と呼ばれていた脳卒中などを『習慣病』と呼ぶように早い時期から提唱しておられ、現在は『生活習慣病』の名称で定着しています。名称の変更当時、私の生活習慣の欠点を指摘しているように感じたのですが、先生は、病気を予防することの重要性を説いておられました。
 看取った仲間も増えています、今度は自分の介護予防を考える番です。
 認知症は、脳卒中後遺症の結果であったり、アルツハイマー病では脳内のゴミ(アミロイドβ、タウ・タンパク質)が溜まってしまい処理ができなくなった結果であったりします。何故そうなってしまうかは依然として不明ですが・・・、認知症は70歳頃からの発症率が高いので、できるだけ元気に過ごして年を重ねるための方策を考えてみましよう。

@ 脳を上手に働かせるには、運動が効果的のようです。
 運動で筋肉を刺激すると血液中の成長ホルモン量が増加します。成長ホルモンは主に脳の海馬(記憶に関係する部分)で神経系性蛋白質の分泌を増加させる働きがあります。脳神経細胞の生存と成長に大きく関わっていて、脳の神経細胞を元気にし、認知症にならない丈夫な脳を作ります。
 注意力も集中力も体力と関係しています。毎日30分〜1時間位のウォーキングまたは、週2〜3日程度(1時間位)の有酸素運動を継続して行うとよいようです。Wさんは朝の暗いうちに散歩に出る生活を何十年も続けておられますが、Wさんのように出来なくても、自分の足で歩きたいものです。
 寝たきりは認知症リスクが高くなります。一週間寝込んだだけでも筋力が低下し、起き上がる気力も失われ、すぐに寝たきりになってしまいます。足腰をきたえ、寝たきりを防止しましょう。一度寝たきりになると容易には回復できません。安静にする期間をできるだけ短くし起き上がる努力をしましょう。

A 食事。 毎日の食事は元気のもとです。
 ご飯の量を減らして。相対的におかずを多くすれば、結果的に食事のバランスがよくなります。おやつにカリウムの多い果物や乳製品を食べたりする工夫をしましょう。血液を増やす作用のあるタンパク質を含んだ牛乳は熱中症予防にもなり、暑い時期にはお薦めです。青魚に多く含まれるオメガ脂肪酸、DHA・EPAは脳神経の情報伝達をスムーズにしてくれ、気分の落ち込みを抑えてくれます。体内では作りにくいので、DHAやEPAを多く含む食材を積極的に摂りましょう。 肉類や卵に多く含まれるアラキドン酸は脳の神経細胞の主要成分です。学習力や記憶力を活性化させる効果があります。
 大豆等のレシチン(脳の神経伝達物質の一つ)や、果物・野菜に多いビタミンC、アーモンド等のナッツ類やカボチャ等のビタミンE、人参やホウレン草等のβカロテン、赤ワインに含まれるポリフェノールも脳の活性に良いと言われています。アルコールは飲みすぎにならないでね。
 ミネラルで最も大切なのはカルシウムで、筋肉の収縮をスムーズにします。心臓の筋肉にも作用しており、鼓動を保つことに役立っています。カルシウムイオンは、神経での情報伝達をスムーズにします。神経の興奮や緊張などを和らげ、精神を安定させます。

B 睡眠寝不足や睡眠の浅い方は注意しましょう!!
 深く質の良い睡眠は、認知症の原因物質アミロイドβの排出をスムーズにします。良い睡眠をとるために、グリシンという栄養素が必要です。小麦・大豆・エビ・カツオ・マグロ・鶏肉や鶏軟骨、牛肉や牛スジ・豚肉・豚足ゼラチン等の食品に含まれています。グリシンは体内合成もできます。他の食品でも間接的にグリシンを摂取する事になります。グリシンを合成する事ができる栄養素セリンとスレオニンは、牛乳・豆類・肉類・卵等に多く含まれます。お昼寝は、熟睡しない程度の30分以内が良いでしょう。

C 仲間がいます。笑顔の力を使って生き生きと・・・・。
 同じ介護の苦労体験と大変さが分かり合え、顔を合わせ、友人・知人と呼べる仲間作りができることが『家族会』の一押しメリットです。出かけておしゃべりするだけでも気分が晴れるでしょう。ボランティアの会ですから、役員まで引き受けるのを、ためらう気持ちも理解できますが、人のために時間を使うのは、金銭に代えられないモノがあると思うのです。
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* 介護の悩みお電話下さい。りんどう電話相談(認知症相談)

相談電話担当者


9月2日(土)
午後1時〜4時

福祉センター2階 相談室

相談電話 りんどうテレホン0467-23-7830 

会員以外の方の相談も受け付けています。
一人で悩まずお電話ください。

介護経験者がお待ちしております。
プライバシーは十分留意いたします。
福祉センター2階 相談室へお越しくださっても結構です。

 

9月交流会のお知らせ 作業療法士のミニ講座



 9月21日(木)の交流会は、作業療法士の土岐玲子さんをお招きし、日頃から気になっている手の動きについてお話いただきます。
 ビンのふたが開けられない、ペットボトルのキャップが回せないなど、皆さんのお悩みも多いようです。
 日常生活で一番使う「手」の機能を今のまま維持し、できれば少しでも向上させるためには、どのようなことを日頃心がければよいか、また手の働きを助ける自助具にはどんなものがあるかも含めて教えていただきます。

介護相談会 豪雨の中でもなごやかに


 8月1日の介護相談会は豪雨が予想され、家を出る頃には、ぱらぱらと雨が降り出しました。そのようななか鎌倉だけでなく遠方からもご出席いただき、12名が集いました。
 今回は介護にあたられる方の気持ちの整理、在宅介護か施設入所かの問題、入所後のご本人との接し方などについて話し合いました。
 オレンジカフェのようなコミュニケーションの場の必要性、またそのような場が高齢者だけのものでなく、こどもから高齢者まで広く世代が集える場であればというご意見も出ました。
 外はすさまじい豪雨でしたが、会場は和やかな雰囲気に包まれていました。

福祉まつり・バス旅行のお知らせ


《鎌倉福祉まつり》
日時 9月3日(日)10時〜14時  場所 鎌倉市福祉センター 雨天決行
「かまくらりんどうの会」は、バザーに参加いたします。
たくさんの献品ありがとうございました。
皆様のお越しをお待ちしております。(お車でのご来場はご遠慮ください。)

《バス旅行》
10月18日(水) バス旅行のお知らせ
出発 9時30分 解散16時頃   集合 スルガ銀行鎌倉支店横
今年のバス旅行は横浜市の旧住友家の俣野別邸です。
 広々とした庭園の散策と昭和モダニズム建築の邸宅を見学。その後は遊行寺、カステラ銀装の見学などで楽しむ予定です。詳細は次号でお知らせいたします。今年のバス旅行は例年と異なり水曜日実施です。
今年もマイクロバス(定員28名)使用となります。

良質な睡眠を得るために  村瀬磨美



りんどうの会の方より、会の集まりで不眠、睡眠が話題になることがよくあるので、睡眠に関することを記事にしたいとご相談をうけました。
 成人を対象とした調査では、不眠の訴えは20〜60歳の約19%でみられたのに対し、60歳以上では約30パーセントでみられています。寝付けないという訴えの年齢差はありませんが、高齢者では夜中に目が覚める、朝早く目が覚めてしまうといった睡眠における持続性の障がいが特徴的です。
 私の75歳になる義母も、「若いころは眠りたくて眠りたくてしょうがなかったけど、今は眠れなくて眠れなくてつらい。眠りが浅いのよね。」とつぶやいています。

 睡眠障害は、まず生活習慣の改善から始め、効果がみられない場合は薬物療法も選択肢になります。今回は、私の専門とする介護予防の視点からの眠りについてお話をさせていただきます。

 加齢や認知症に伴う生理学的変化が背景にあり、なかなか改善が難しい症状ではありますが、生活習慣をきめ細かく伺って、一日のリズムを見直し、有効な改善策を見いだせることも多いです。
 先ずは、日中の過ごし方、朝日にあたっているか、その人にとっての活動量は十分か、反対に活動量が多すぎないか、食事は規則的か、午睡はどれくらいしているのかなど。次に痛み、かゆみ、咳など身体的苦痛がないか等。その次は服薬の状況、不安やストレスがないか等を伺います。
 活動のし過ぎは、ゆったりとする時間をとるよう調整しますが、活動が足りない多くの方に、活動的に過ごすようにご提案をさせていただきます。

 私の所属する地域包括支援センターでは、いろいろな体操教室や、サロンを把握していて、グループの立ち上げや、継続のサポートもしています。担当の腰越地区では、体操教室をはじめ、ポールウォーキングの体験会を経て、自主グループがいくつか立ち上がっています。介護認定を受けている方は、デイサービスのご利用で、活動的に数時間過ごすことで、一週間のリズムもつき、生活の質があがり、睡眠も良質になります。
 さまざまなグループがありますので、ぜひ足を運び、肌に合うグループにご参加してみてはいかがでしょうか。
 年に2回程度、地域包括支援センターで介護予防教室も企画しています。各活動グループなどについては、おすまいの住所地担当の地域包括支援センターにお問い合わせください!
 毎回、工夫をしてプログラムを企画されているりんどうの会の月一回の交流会も、活動の一つに加え、皆様、お出かけください。(地域包括支援センター聖テレジア  保健師)

眠れないとき私は・・・ (りんどうの会の皆さんの声です。)
★本を読みます。文字を追ううちに眠くなってきます。頭を使うと眠くなるのでしょうか。(60代 女性)
★ラジオを聞いています。「ラジオ深夜便」なかなかよいですよ。(80代 女性)
★とても焦ります。 でも翌日はきっと眠れると信じて、じっと我慢で布団の中です。(60代 女性)
★たくさん働いた日は興奮してか!?なかなか眠れません。少しワインを飲んだりしています。(50代 女性)
★家事を始めます。はかどります。そのまま朝になりますが、昼寝をするからよいかと思っています。(70代 女性)
★今日何を食べたかとか誰と話したかとか、その日にあったことを思い出しています。今日なのか昨日なのか、はっきりしないこともあります。(70代 男性)

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          お知らせとお願い
かまくらりんどうの会は来年創立30周年を迎えます。30周年の記念事業 として福祉機器展を企画しています。
最新の介護グッズの紹介のほか、皆さまがご家庭で工夫された手作り介護 グッズのご紹介もしたいと考えています。
ご家族のために工夫された品物をご紹介ください。
例えば車椅子に乗った時の足台や脱ぎ着のしやすい洋服などです。
また使ってみてこれは便利だったと思われる品物もお教えください。
よろしくお願い致します。

 *会の活動の準備などお手伝いしていただけませんか? ご協力いただける方、お待ちしております。




【編集後記】

先月号で雨が少ないと書きましたら、雨降りの日が多かった8月でした。体調を崩されていませんか?一雨ごとに秋色が加わり、虫たちの声もにぎやかになって参りました。9月3日(日)は福祉バザーがありますので、ぜひいらしてください。a. y
☆会報へのご意見、ご要望は下記の発行者、編集担当までお知らせ下さい。
発行者:かまくらりんどうの会 代表:渡邊武二 TEL45-6307
編集・印刷:菅井TEL46-5369  山際 TEL24-8765
     
 

* ・りんどう9月の予定


曜日 内 容 福祉センター 時 間
9月1日 毎週金曜日 コーヒーポット 稲村ガ崎きしろ 13:30〜15:30
9月2日 土曜日 りんどう電話相談 相談室 13:00〜16:00
9月3日 日曜日 福祉まつり 第1・2会議室 10:00〜14:00
9月5日 火曜日 認知症介護相談会 団体活動室 13:00〜15:30
9月8日 金曜日 運営委員会 団体活動室 10:00〜12:00
9月21日 木曜日 交流会 団体活動室 13:30〜15:30
9月29日 金曜日 会報印刷 団体活動室 9:00〜12:00

 

* ・りんどう10月の予定


 
曜日 内 容 福祉セン ター 時 間
10月3日 火曜日 認知症介護相談会 団体活動室 13:00〜15:30
10月6日 毎週金曜日 コーヒーポット 稲村ガ崎きしろ 13:30〜15:30
10月7日 土曜日 りんどう電話相談 相談室 13:00〜16:00
10月13日 金曜日 運営委員会 団体活動室 10:00〜12:00
10月18日 水曜日 バス旅行 横浜俣野方面 9:30〜16:00
10月27日 金曜日 会報印刷 団体活動室 9:00〜12:00